徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

病気の治療

medical treatment

乳腺外科の病気:糖尿病性乳腺症

2型糖尿病患者に生じる良性疾患

糖尿病の患者さんにみられる病態で、痛みを伴わない腫瘤に気づき乳がんではないかと来院される場合がほとんどです。比較的稀な疾患ですが、日本人女性では2型糖尿病の中高年女性に多いといわれています。組織学的には乳腺線維症に分類される良性疾患です。乳がんの好発年齢と重なりますので自己判断せず、病院でしっかり診断を受けることが必要です。

受診時に“糖尿病”を告げることが大切

原因としては、長期のインスリンの投与や自己免疫が関与しているとの報告もありますが、はっきりわかっておりません。
マンモグラフィや超音波検査では乳がんとよく似た所見を示すことがあり、造影MRI検査や造影CT検査が鑑別に有用との報告があります。一番重要なのは糖尿病で治療を受けていることを告げていただくことです。針生検や摘出生検などの病理学的検査で確定診断が可能です。

経過観察が基本で切除した場合は再発も

確定診断がつけば、基本的には経過観察が推奨されています。外科的に切除した場合には再発することが多いと言われています。

参考文献
乳癌との鑑別を要した糖尿病性乳腺症の1例 高山 伸ら 日外科系連会誌 36 (2 ) :136 - 140, 2011

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