徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

病気の治療

medical treatment

乳腺外科の病気:乳腺炎

急性うっ滞と急性化膿性の2種類

乳房のしこりや皮膚の発赤、痛みから始まり、熱感を伴い、さらに全身の症状、発熱、悪寒、関節痛、頭痛、腋のリンパ節の腫れ等がみられるようになります。一般的な乳腺炎には授乳期に乳腺に母乳が溜まって起きる急性うっ滞乳腺炎と、細菌感染による急性化膿性乳腺炎があります。授乳期の急性うっ滞乳腺炎が疑われる場合には、まず産婦人科への受診をお勧めします。ここでは急性化膿性乳腺炎について説明します。

乳頭部から細菌が入って発症

急性化膿性乳腺炎は細菌が乳頭部から乳管を通って乳管や乳腺組織内に広がって炎症を起こします。原因となる細菌は黄色ブドウ球菌が多いようです。

検査では原因となる細菌を見極める

超音波検査で膿瘍(膿みの溜まり)の有無や広がりを確認します。血液検査では、白血球やCRPの増加で炎症の程度を調べます。膿みを注射器で抜き細菌検査に提出して培養することにより原因となる細菌を同定し、効果のある抗生物質の選択を行います。ただし、この検査は結果が出るまで数日を要します。

膿みの排出から膿腫や乳管の切除も

抗生物質の投与と症状の緩和から治療を開始します。膿瘍を形成している場合には中の膿みを排出するために、皮膚を一部切開します。膿瘍が大きい場合や形が複雑で持続的に膿みの排出が必要と判断した場合にはドレーンと呼ばれる柔らかいストローのような管を留置します。なかなか治らない場合や乳腺炎を繰り返し起こす場合には膿瘍の切除や原因となる乳管の切除を目的とした手術を行います。いずれの場合にも可能な限り容姿には配慮いたします。

予防法は?

乳頭を清潔に保つことが重要です。また再発を疑った場合には早く来院していただくことで次の治療期間を短縮できる可能性があります。

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