徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)12月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1216 三面

離島応援――田原・出雲病院院長の提言⑤
指定管理者への移行も一考を
県や大学病院が応援しやすく

「遠隔診断・診療の積極的な導入も」と田原院長「遠隔診断・診療の積極的な導入も」と田原院長

「離島の医療は本来、行政の仕事ですから、徳洲会グループだけで対応するのは、おかしな話です」と出雲徳洲会病院(島根県)の田原英樹院長は苦言を呈す。島根県にも隠岐諸島があり、県、島根大学医学部附属病院が中心となって同島の医療を支え、出雲病院からも医師が赴き手術を行っている。また、島根県西部のへき地に所在する病院の医師が病に倒れた時、県、同大学病院、益田赤十字病院、出雲病院の医師が応援に出向き、緊急事態を乗り越えることができた。

一方、「鹿児島県は奄美群島をはじめ離島が多く、行政が対応しきれないため、離島によっては徳洲会が全面的にカバーしていますが、離島病院を町立にして徳洲会が指定管理者となって運営し、鹿児島県や鹿児島大学が応援しやすい形にするという試みも一考すべきではないでしょうか」と田原院長は公設民営化を提案する。離島によっては地元行政が積極的に病院運営に協力しているところもあり、この試みは一部では実現可能と見ている。

田原院長が指定管理者への移行を思案したのには、きっかけがある。先日、鹿児島県外の大学病院の院長と話をした時のことだ。その大学病院の診療科が鹿児島県の離島の応援を申請してきたが、「本来は鹿児島県や鹿児島大学病院が応援するべきではないのか」と、大学病院院長は突き返したというのだ。田原院長は大学病院院長に「『ぜひ、地域の枠を越えて応援をお願いします』と話しましたが、普通は、その大学病院院長の言うとおりだと思います」。

800病院に拡大し圧倒的なスケールで好循環

田原院長は離島病院の医師のマンパワーを補う手段として、遠隔診断や遠隔診療、遠隔手術の積極的な導入も挙げる。来年には日本でも5Gによる高速大容量で遅延が少ない通信が本格化、すでに医療分野への応用に関する実証試験も各地で行われており、大いに期待できる。

たとえば5G遠隔診療の実証試験に参加した医師たちからは、「現行の遠隔外来システムでは外傷の様子がよく見えなかったが、高精細の4Kカメラの威力で、間近に患者さんがいる感覚で診察ができた」、「専門医の先生が、すぐそばにいるような感覚で診療所のレベルアップ、若手の育成ツールとしても非常に有効だと思った」といった感想が寄せられている。

徳洲会グループではシーメンスヘルスケアと共同で胸部画像診断支援AI( 人工知能)などの開発に力を注いでいる。また、離島病院の中には研修医の教育のため、離島病院と本土の親病院をつなぎ、相談できる体制もスタートしている。

最後に田原院長は「患者さんのため、職員のため、病院のため」をモットーに、全国規模で、経営に窮している病院を徳洲会グループに加え、「将来的に800病院に拡大すれば、離島に2~3年、常勤で行きたいという医師もそれなりに出てくるでしょう。徳洲会外の先生たちと離島応援の話をすると、多くの先生が1週間単位で行ってみたいが、病院が許さないと残念がります。徳洲会外の病院は応援を出すというシステムそのものがないからです」。

多くの病院が徳洲会グループ入りすることで、応援が充実するだけでなく、離島応援による医師不在の不利益も減少する。また、「圧倒的なスケールメリットにより、コストが削減され、そこから生じた利益を離島病院の設備投資にあてることができます。そんな夢をよく見る今日この頃です」と田原院長は満面の笑みを浮かべる。

(おわり)

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