2019年(令和元年)12月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1216 四面
徳洲会グループ念願の学び舎
「湘南鎌倉医療大学」誕生へ
徳洲会グループ念願の学び舎が産声を上げる――。学校法人徳洲会の設立と4年制の湘南鎌倉医療大学の設置が9月6日、文部科学省から認可された。同大は〝生命だけは平等だ〟の徳洲会の理念の下、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療・ケアを受けられる社会の構築を目指し、日々研鑽(けんさん)する医療人を育成する」のが建学の精神だ。2020年4月の開学時点で看護学部看護学科を開設し、次代を担う質の高い看護職を育成。卒業要件を満たすことで、看護師と保健師の国家試験受験資格を取得できる(保健師は選択制)。1学年の定員は100人で男女共学。
回顧この一年 ④
校舎と体育館を輪切りにしたイメージ図。自然光をふんだんに取り入れ、緑を身近に感じる造り
試験会場は神奈川県と沖縄県
学校法人徳洲会理事長には鈴木隆夫・一般社団法人徳洲会理事長が就任。また、湘南鎌倉医療大学学長には荒賀直子・同大設置準備室室長が就任する予定だ。昨年12月9日に開催した同大の新築工事地鎮祭の直会(なおらい)で、鈴木理事長は「医療大学構想は10年以上前から始まり、二度頓挫しましたが、〝三度目の正直〟でここまで来ました」と思いを吐露。
さらに将来構想に触れ「『働き方改革』が始まろうとしている現在、医療界で一番ひっ迫しているのは看護師です。私たちは患者さんのために一生懸命に心を砕き、手を差し伸べられる看護師を育てなければなりません。将来的には大学院を開設し、修士課程や博士課程を履修できるようにするとともに、看護学部だけではなく他の学部も開設できるよう頑張ります」と抱負を語った。
文科省による設置認可を受け荒賀室長は「これまでの準備がようやく実を結びました」と喜びをかみしめると同時に、「1回生を迎えるにあたり、万全の体制を整えるためスタッフ一丸となって臨みます」と意欲を燃やす。
荒賀室長は同大の方向性を考える際に影響を受けた出来事について「同大設置準備室に入職して間もない2017年9月、鹿児島県の与論島を皮切りに徳之島、沖永良部島、喜界島、奄美大島、加計呂麻島にある徳洲会病院・施設を見学しました。そこには日本の20年先を行く高齢化社会や、それを支える職員の笑顔、そして徳洲会病院を信頼する地域の方々の姿がありました。徳洲会の“生命だけは平等だ”の理念が脈々と流れ、実践されていることを目のあたりにし、深い感動を覚えました」と振り返る。
こうした体験などから、同大の教育で大切にしようと考えたのは「人としての成長」。患者さんと相対する際の礼儀や言葉遣いはもちろん、人間とは何か、生死とは何かなど「自分で考える」ことの重要性を学修してもらうために、基礎教養科目に哲学概論を組み込んだ。また同大ではアクティブラーニングを採用。グループワークやディベート、ディスカッションなどを通じ、受け身ではなく能動的に学びに取り組めるよう設計した学習法だ。
同大のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)にも、その方向性は表れており、項目のひとつに「豊かな感性を持ち、十分なコミュニケーション能力を有し、他者の考えを理解し、柔軟な思考力・発想力と好奇心を持って、看護学の奥深さや楽しさを学ぶ意欲を有している人」と明記している。
第8回大学説明会 来年1月12日開催
大学周辺MAP
一方、ディプロマ・ポリシー(卒業の認定に関する方針)にも特徴があり、今後の「地域包括ケアシステム」の普及を見据え、「地域特性を理解し、地域における看護活動発展への意思を持ち地域看護活動の基礎能力を身につけている」という項目を入れた。
荒賀室長が「徳洲会グループには、これらを学ぶのに最適な場があります」と期待するように、臨地実習では徳洲会の病院や施設が全面的に協力。神奈川県下の湘南鎌倉総合病院、湘南藤沢徳洲会病院、茅ヶ崎徳洲会病院、大和徳洲会病院、日野病院、さらに訪問看護ステーションや介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどが名を連ねる。
これら病院・施設には同大から電車などで、約60分以内で行けるため、学生の負担が少ないのもメリット。また、荒賀室長は「病院によって看護方針が異なると学生が混乱してしまいますが、徳洲会グループの病院であれば、その心配はありません。安心して学生の指導を任せることができます」と太鼓判を押す。
今後、実習指導者を対象にした講習会を開き、より高いレベルで学生の指導ができるように準備を進める予定だ。一般入試Ⅰ期は20年1月6日に出願登録開始、2月4日に試験、Ⅱ期は1月31日に出願登録開始、2月21日に試験となる。Ⅰ期、Ⅱ期ともに試験会場は神奈川県(TKPガーデンシティ横浜)と沖縄県(南部徳洲会病院)に設定。1月12日には第8回大学説明会(横浜市の崎陽軒本店6階)を開催する。