徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)8月5日 月曜日 徳洲新聞 NO.1196 二面

服部・中部徳洲会病院統括部長
専門的疼痛治療を展開
モバイルエキスパート紹介

中部徳洲会病院(沖縄県)の服部政治・疼痛(とうつう)治療科統括部長は「がん疼痛治療の最前線:疼痛治療科Mobile Expert構想」をテーマに講演した。神経ブロックや脊髄(せきずい)鎮痛法といった専門的な疼痛治療について症例を提示して解説するとともに同構想を紹介した。

「がん疼痛で悩んだ時は ご相談ください」と服部・ 統括部長
「がん疼痛で悩んだ時はご相談ください」と服部・統括部長

服部・統括部長はまず、がん患者さんの遺族などを対象に国立がん研究センターが行った全国的な実態調査に言及。「患者さんが亡くなるまでの1カ月間、身体の苦痛が少なく過ごせたか」との設問に対し、「まったくそう思わない」、「そう思わない」、「あまりそう思わない」、「どちらとも言えない」と答えた割合が41%に上った。がん患者さんの痛みを取り除く治療は不足しているのが現状だ。

こうしたなか緩和ケアの普及にともない痛みに対する関心が深まり、主治医や緩和ケア医が積極的に医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)を使用するようになった。その一方で、医療用麻薬でも除痛できない激痛の患者さんに対し、痛みの診断・治療の専門家であるペインクリニック専門医がかかわる機会が減っているのが実情という。

そこで構想したのがMobile Expert(モバイルエキスパート)だ。こ れは、激しい痛みがあり移動が困難ながん疼痛患者さんに、専門的な疼痛治療(神経ブロック、脊髄鎮痛法)を提供するため、医師が病院間を移動するというもの。服部・統括部長は離島・へき地を含む全国71病院を有する徳洲会グループをフィールドとして同構想に取り組むため、3月に同院に入職した。

続いて、神経ブロックや脊髄鎮痛法(硬膜外鎮痛、脊髄くも膜下鎮痛)を紹介し、「硬膜外鎮痛は内服モルヒネの20〜30倍、脊髄くも膜下鎮痛は200〜300倍の鎮痛力価があり、激しい痛みにも効果が期待できます」と解説した。

実際の症例も紹介。肝内胆管がんで腹膜播種のある60代男性患者さんは、下肢から臀部(でんぶ)までリンパ浮腫により強い痛みがあり、座位や仰臥位(ぎょうがい)の姿勢が困難だった。硬膜外鎮痛を行ったところ痛みが取れ、半年ぶりに座位の姿勢をとることができ、ADL(日常生活動作)が大きく改善した。

「激しい痛みに対し早期介入することにより、脊髄鎮痛法に移行することなく、神経ブロックと内服モルヒネで痛みをコントロールできることもあります」と強調する。

服部・統括部長のほか、同院疼痛治療科には前知子部長、立花潤子副部長が所属し、脊髄鎮痛法、神経ブロックを実践・指導できる医師が3人いる。服部・統括部長は「がん疼痛で悩んだ時は、ご相談ください」と呼びかけ、同構想を円滑に実施するための仕組みづくりを行っていることを明かした。すでに始動しており、沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)、武蔵野徳洲会病院(東京都)、八尾徳洲会総合病院(大阪府)で症例を重ねている

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