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Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)3月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1125 四面

岐阜大学病院と より連携強化
大垣徳洲会病院
医療機能連携協定を締結

大垣徳洲会病院(岐阜県)は昨年、岐阜大学医学部附属病院と「アライアンスパートナーズ医療機能連携協定」を締結した。同協定は入退院状況を常時共有し、相互に患者さんの紹介・受け入れを積極的に行うなど、これまで取ってきた連携をさらに強化するのが目的。大垣病院の間瀬隆弘院長は「地域の方々の信頼や安心につながります。今後も地域のなかでの役割を把握し、患者さんに必要とされる医療を提供していきます」と意気軒高。1月には同院の協力に対し、岐阜大学病院から感謝状が贈られた。

協定の締結式で固く握手を交わす間瀬院長(右)と岐阜大学病院の小倉院長 協定の締結式で固く握手を交わす間瀬院長(右)と岐阜大学病院の小倉院長

団塊の世代が75歳になる2025年に向け、各自治体は医療提供体制を整えるために地域医療構想を策定。これにより医療機関の機能分化と連携が加速している。岐阜大学病院も医療機能が異なる医療機関と緊密な連携を図ることで、より適切な医療の提供を目指し、医療機能を連携する病院群と「アライアンスパートナーズ医療機能連携協定」の締結を開始した。

同協定は、岐阜大学病院が高度急性期の患者さんの治療を効率よく進めるため、回復期の病床をもつ病院に急性期治療を終えた患者さんの紹介を積極的に行うのが主な目的。最初は昨年4月、同大学病院のある岐阜市と、その近郊を中心に10病院と締結、さらに岐阜県全域に範囲を広げ、同10月に大垣病院を含む13病院と新たに締結した。これに先立ち岐阜大学病院の小倉真治院長が大垣病院に来院、同協定の締結式を行い、間瀬院長と固い握手を交わした。

同院と岐阜大学病院との連携は2年ほど前に開始。大垣病院の消化器外科、脳神経外科、整形外科に岐阜大学病院から医師の派遣があり、相互交流を深めていた。同協定は、これまでの連携で築いた信頼関係をもとに、対等な立場でさらに連携を強化していくために締結したものだ。

締結後は「医療機能連携協定締結証」を待合ロビーに掲示したり、ホームページに表示したりして、患者さんにアピール。間瀬院長は「岐阜大学病院との連携は地域の方々への信頼感の醸成につながります。安心して当院で治療に専念していただけると思います」と胸を張る。

>医療機能連携協定締結証、感謝状をそれぞれ掲げる間瀬院長(左)、倉坪事務長 医療機能連携協定締結証、感謝状をそれぞれ掲げる間瀬院長(左)、倉坪事務長

具体的には、岐阜大学病院から急性期の治療を終えた患者さんを大垣病院に紹介。一方、大垣病院からは同院で主に治療が困難な患者さんを岐阜大学病院に紹介する。患者さんの紹介を積極的に行うために、互いの病院の空きベッド状況を毎朝交換し合っている。これにより高度で無駄のない治療とスムーズな入退院を実現する。

大垣病院の倉坪弘一事務長は「岐阜大学病院から当院へ、逆に当院から岐阜大学病院へ、実際に紹介患者さんが増えています」と明かす。両院の連携が患者さんに明確に伝わったことで、患者さんも病院への要望を出しやすくなった。

こうした積極的な連携により、1月には岐阜大学病院の小倉院長から大垣病院に感謝状が贈られた。間瀬院長は「協定を締結して3カ月ほどしか経過していないのに感謝状を贈られることはあまりないとうかがいました。それだけしっかり連携ができているのだと思います」と振り返ると同時に、「お互いにとってメリットのある連携なので、この感謝状を機にますます励んでいきたいです」と意気込む。

また、大垣病院は岐阜大学関連病院長会議にも参加している。これは岐阜大学病院を中心に岐阜県内の40病院ほどの院長が課題などを共有し、地域医療を活性化するのが目的。これまで主に災害対策や人材交流などが議題に挙がっている。とくに大垣病院は岐阜県の西濃圏域(大垣市、揖斐川町など)での災害発生時に中心的な役割を期待されている。

間瀬院長は「当院は急性期、回復期、療養と複数の機能をもつケアミックス病院。一般的な診療から治療、術後のケア、そして看取りに至るまで、患者さんの状態に合わせた医療を提供できます」と強調したうえで、「開院して10年が経過し、地域のなかで欠かせない病院として認識されるようになってきました。今後も他の病院と同じではなく、当院にしかできない役割を把握し、全うしていきたいです」と展望している。

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