病気の治療
medical treatment
medical treatment
放射線治療は、手術・薬物療法(抗がん剤など)と並び、がんの三大治療法のひとつと言われています。がんの状況により、放射線治療単独や、手術・薬物療法と組み合わせる場合もあります。
放射線(主にエックス線のビーム)により、がん細胞内の遺伝子(DNA)を傷付けることで、死滅させ増殖を抑制することができます。
手術と異なり身体への負担が少ないため、ご高齢の方や元々の持病のため体力に自信のない方であっても、安全に治療を受けていただけます。
通常の体の外からビームをあてる方法であれば、安静に寝ているだけで、痛みや熱さを含め何も感じないうちに、1回あたり数分~10分程度で終了します。
1日1回の治療を平日の連日行い、最短1日から最長40回弱まで実施する場合があります。
放射線治療の目的は、がんの根治から痛みなどのつらい症状の緩和まで非常に幅広いことが特徴です。乳がんの術後の再発予防の放射線治療は、広く標準治療として実施されています。
肺がん、食道がん、前立腺がん、子宮がんなどでは手術できる状況にあっても放射線治療でメスをいれることなく手術と同等の治療成績が報告されております。
近年では脊椎転移の進行予防(脊髄圧迫症を未然に防ぐ)のために、ピンポイント治療が行われることもあります。
代表的な最新の治療装置として、通常型のリニアック(TrueBeam、Versa)・トモセラピー(RADIXACT)・サイバーナイフ(M6)などがあります。
いずれも身体の外からがんに対して正確にエックス線のビームを照射する装置であり、最も普及している一般的な方法です。
それ以外にも、限られた施設では陽子線など特殊な放射線のビーム(粒子線)を用いた治療も行われています。
これとは別に、小線源という放射性物質を腫瘍に近づけることで治療する方法(主に子宮頸がん)や、前立腺がんに対しては密封小線源治療という、放射性物質をごく小さなカプセルに封入して前立腺内に留置する方法が行われています。
その他の特殊な方法として、甲状腺がんや去勢抵抗性前立腺がんの骨転移、一部の悪性リンパ腫に対して放射線性医薬品を内服あるいは静脈内に注射をする放射線治療(内照射療法)が行われる場合もあります。
放射線治療科を受診していただくには、主治医の先生が作成した紹介状が必要です。
初めての診察の際には、十分かつ丁寧に説明を尽くし、しっかりと納得・安心してから治療を受けていただくように準備しております。
まず主治医の先生に紹介状の作成を依頼してください。