
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2021年(令和3年)7月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1297 二面
骨盤臓器脱とは、骨盤を支える筋肉が加齢や出産などで傷み、膀胱(ぼうこう)、子宮、直腸などの臓器を支えきれず、一部が膣(ちつ)から体外に出てしまう女性特有の疾患。入浴時に丸いピンポン玉のようなものが膣から触れたり、股に何かはさまったような感覚があったりしたら、同疾患の可能性がある。初期では、たまに出る程度だが、進行とともに臓器の一部がつねに出た状態となり、歩行が困難になるだけでなく排尿・排便障害、出血などの症状が現れる。
リスクが高いのは多産、閉経、肥満、慢性のせきに加え日常的に重い荷物を持っている女性。経膣分娩経験者の3割近くが何らかの骨盤臓器脱症状をもつと言われるが、「恥ずかしい、受診先がわからないなどの理由で受診しない方が少なくありません」と徳之島徳洲会病院(鹿児島県)の宮﨑のどか産婦人科部長。
治療法は臓器を支えるリングを膣内に挿入するペッサリー療法と、膣から子宮を摘出し、靱帯(じんたい)や筋膜を補強する従来手術に加え、最近は経膣や腹腔鏡でメッシュ(シート)を使った手術も。「多くの女性が罹患(りかん)する一般的な疾患なので、すべての女性に予防的に骨盤底の筋肉を鍛える体操をおすすめします」(宮﨑部長)。これは呼吸を整えつつ肛門、尿道、膣を意識して締めながら骨盤底筋を頭の方へ5秒ほど引き上げたり、リラックスしたりする体操で、10回1セットとし、毎日5セット程度行う。