徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)6月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1293 二面

病気のはなし53
輸血の必要性見極め肝要
無輸血治療プログラム

個人の信条や健康上の理由で輸血を希望しない、もしくはできる限り回避したい人は少なくない。輸血は血液が体内から失われた際に生命を救う有効な手段である一方、問題もはらんでいる。輸血用血液製剤はウイルスチェックを行っているものの、輸血感染症のリスクはゼロではなく、アレルギー反応や輸血による免疫力低下、合併症などを起こすこともある。

「がん治療時に輸血した患者さんの再発率、5年生存率、合併症発生率が輸血していない患者さんより悪化していた(がんの部位、悪性度、進行度、手術内容など不確定因子を取り除いた独立因子として)という報告もあり、輸血の判断は慎重になるべきです」と、湘南厚木病院(神奈川県)で無輸血治療プログラムを行っている川元俊二・肝胆膵(すい)外科・無輸血治療外科部長。

同院は輸血を全くしない無輸血治療プログラムのほか、できる限り輸血量を減らす、もしくはギリギリまで輸血しないで生命を維持する手段を複数用意しており、患者さんや家族と相談のうえ、治療法を選択。「米国の外傷のメタアナリシス(複数の研究結果を統合し解析)によると重症例に輸血したら生存率が上がる一方、重症度の低い患者さんに輸血したらかえって死亡率が上がるとの結果も出ています」と、川元部長は輸血が本当に必要かどうか、見極めが肝要と訴えている。

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