
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2021年(令和3年)5月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1288 二面
世界保健機関(WHO)が「注目すべき変異株(VOI)」と指定し、世界がその伝播性や重症化リスクなどを注視しているインド由来の新型コロナウイルス変異株「B.1.617」系統。日本では同株流行地域からの渡航者に対し、より一層強い水際対策を取り、空港検疫などで阻止してきたものの、ついに市中感染が出始めている。
B.1.617には、ある種の免疫をすり抜ける変異があり、とくに日本人の6割がもつ細胞性免疫に強いという特性があることから、感染性の上昇、ワクチン効果の減少が懸念されている。ただ、数ある免疫機能のうちひとつがインド変異株に弱いということにすぎず、国立感染症研究所によると、必ずしも日本人の60%が同変異株に弱いということではない。
感染性については、英国から英国株と同等かそれ以上という報告が出ているものの、インドでの死者数増の背景には急激な感染拡大による医療崩壊があると見られ、現状ではインド変異株について重症化リスクの増加など、強毒化の報告はない。また、いくつかの研究ではファイザー社製やモデルナ社製のワクチンがインド変異株に対しても高い効力を発揮することが示唆されており、ワクチンの有効性への期待は変わらずに高い。