徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)1月1日 月曜日 徳洲新聞 NO.1268 三面

徳洲会グループ未来予想図
患者経験価値を測定
医療安全・質改善へ活動進展

コロナ禍のため医療安全管理部会スキルアップ研修をWEB開催コロナ禍のため医療安全管理部会スキルアップ研修をWEB開催

患者さんや利用者さんのために安全で質の高い医療・介護を提供する――。徳洲会グループはさまざまな取り組みを通じて、この目標を達成するために心血を注いでいる。

ネバーイベント・プロジェクト(PJ)やクリニカルパス(標準診療計画)の使用促進、国際的な医療機能評価であるJCI認証取得を通じた質管理ノウハウの向上、ピアレビュー(医療者同士による相互評価)の実践、患者アンケートをもとにした改善活動などだ。

ネバーイベントは「決して起こしてはならない事象」を指す。徳洲会では、意図しない異型輸血事故や、発見した重大所見の情報不伝達による治療遅れなど8項目をネバーイベントに指定。ネバーイベントPJチームが各部会と協力し、これらを起こさないための業務標準手順の作成などに取り組んでいる。

「2020年はコロナ禍のなかWEB会議を開くなどして活動を進めました。たとえば異型輸血の防止に関しては、輸血の使用状況を〝見える化〟するためのモニタリングシステムの構築を進めています」と一般社団法人徳洲会(社徳)医療安全・質管理部の野口幸洋・課長補佐。

すでに輸血の払い出しから認証(患者さんと輸血されるべき血液製剤の一致を確認)までの時間と、未認証輸血を把握するシステムが稼働。そして3月末までには、「バーコード認証」と「手入力認証」のどちらであるか把握するシステムが完成予定だ。さらに今後、認証時刻とカルテ記載上の輸血実施時刻を把握するモニタリングシステムを開発予定。異型輸血を防止するには、輸血を使用する直前に認証することが望ましいためだ。モニタリングの結果をふまえ改善活動につなげていく。

徳洲会では輸血の認証はリストバンドのバーコード、血液製剤のバーコード、患者さん本人への確認の3点認証が標準。年々、3点認証忘れや異型輸血に関するインシデント(事故になる一歩手前の事象)が減少するなど、改善が顕著だ。

ネバーイベントPJでは、発見した重大所見の情報不伝達による治療遅れを防ぐために健診部会や診療情報管理部会、放射線部会などと連携し情報伝達プロセスの明確化、転倒転落による患者さんの死亡をなくすために転倒転落時のCT(コンピュータ断層撮影)検査実施基準の作成などについても検討していく。

JCI認証病院の知見 グループに水平展開へ

PXを測定するために患者アンケートに新たに設けた質問項目の一例(入院患者さん用)

昨今、医療サービスの質を測る指標として国内でも患者経験価値(PX)に対する注目が高まっている。徳洲会はこうした動きに対応し、従来から実施してきた患者アンケート(入院向け)の内容を大幅に改訂した。

「米国のHCAHPS(エイチキャップス)(Hospital Consumer Assessment of Healthcare Providers and Systems=米国患者満足度調査)を参考に、2020年度から徳洲会患者アンケートにPXを測定する項目を盛り込みました(参照)。より課題が明確になり、質改善のためのアプローチにつなげやすい調査になったと考えています」(社徳医療安全・質管理部の西平健太・課長補佐)

世界的な医療機能評価であるJCI認証を、徳洲会グループは11病院が取得。これら病院が蓄積してきた質管理の知見やノウハウを、今後はグループ病院に水平展開していく。クリニカルパスに関しては現状、腹腔(ふくくう)鏡下胆嚢(たんのう)摘出術、鼠径(そけい)ヘルニア根治術、胃ESD(内視鏡的粘膜下層剝離(はくり)術)、CAG(冠動脈造影検査)を対象とした4種類のグループ標準パスを運用。さらに21年1月には白内障、尿路感染症、大腿(だいたい)骨骨折の3つの標準パスの運用を開始する予定だ。

このほか徳洲会は各病院の医療安全管理体制強化を推進。医療安全管理部会はコロナ禍に対応したオンライン形式のスキルアップ研修を開催するなど尽力している。

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