徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

泌尿器科科の病気:前立腺肥大症

「頻尿」「尿ができにくい」などの症状

前立腺肥大症とは、文字どおり前立腺が肥大する病気で、55歳以上の男性5人に1人がかかっているといわれています。

前立腺は男性だけにある臓器で膀胱のすぐ下にあり、尿道の周りをぐるりと囲んでいます。そのため前立腺が肥大してくると、いろんな症状や日常生活に悪影響が生じます。代表的な症状は、「頻尿」「尿が出にくい」「残尿感」などです。前立腺が肥大する原因は、まだわかっていませんが老化や男性ホルモンが関係しているということがわかっています。

前立腺肥大症が前立腺がんに進むことはありませんが、症状が似ているため注意が必要です。軽度であれば薬物療法により経過をみることはできますが、根治させることは難しく、進行すると尿が出せなくなる状態となります。そのためゴムでできているカテーテルという管の挿入が必要になり、尿路感染という高熱を伴う感染症を引き起こしたり、腎臓の機能に障害を起こし腎不全(尿毒症)に至る場合があります。

診断ではがんなど他疾患と鑑別

自覚症状の評価のための質問表や排尿の状態を記録する排尿日記、直腸から指を入れて行う診察(前立腺のがんの診断に大切)、尿をした後に膀胱内に尿が残っているか調べる残尿測定、尿の勢いをみる尿流検査、前立腺の大きさを測る超音波検査などがあります。尿に感染があるか調べる尿検査、がんの診断に有効な血液検査であるPSA検査なども必要になります。

泌尿器科のある病院での診察が必要です。排尿障害を引き起こす病気は前立腺肥大症以外にもがんや、他の病気がたくさんあるため、他の病気と見分けて治療を開始することが大変重要となります。

施術病院
参考
旭化成ファーマHPの前立腺肥大症の受診と検査

尿が出せないときは外科的治療

治療については、前立腺肥大症ガイドランに即して行われます。

参考
前立腺肥大症ガイドラン

まず内服薬による治療がありますが、全く尿を出せない場合は早めに手術による治療が必要となりこともあります。内服薬の治療に関してはそれぞれの症状に合わせて薬を選び、治療が始まります。

外科的治療は内視鏡による治療が主に行われます。

経尿道的前立腺切除術(TUR-P)
腰椎(下半身)麻酔で行う手術です。ただし全身麻酔で行うこともあります。
この術式では、尿道より内視鏡を挿入し、電気メスで前立腺の組織を細かく削り、細かく削った前立腺組織を膀胱から取り除きます。ゴムのカテーテルという管を尿道に入れて洗浄して手術を終えます、血尿が薄くなった時点で数日後カテーテルを抜き退院となります。手術の時間は前立腺の大きさにもよりますが、1時間半から2時間半程度で終了します。
経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)
経尿道的前立腺切除術(TUR-P)と同様に、腰椎(下半身)麻酔で行います(全身麻酔で行うこともあります)
尿道より内視鏡を挿入するのも経尿道的前立腺切除術と同じですが、電気メスの代わりに、レーザー光を利用します。出血や痛みが少ないため、患者さんに負担の少ない手術を可能にしています。図にありますように、レーザーが出るファイバーを前立腺の内側(内腺)と外側(外腺)の境目に挿入して行います。ホルミウム・ヤグレーザーという種類のレーザー光を照射し、肥大した内腺(腺腫)を外腺から切り離します(核出:くりぬくこと)。膀胱内へ核出された腺腫は別の機器で細切・吸引しながら摘出します。手術時間はおよそ2~3時間ほどかかります(前立腺の大きさによって違います)。
これまで前立腺肥大症に対し施行されてきた経尿道的前立腺切除術は腺腫を 電気メスで削り取ってくるため、削る(切開)と止血(凝固)を交互に行わなくてはならず、大きな前立腺肥大において、ある程度の出血は防ぐことができません。ホルミウム・ヤグレーザーは切開と凝固が同時にできる利点と、核出術であるため直接内腺を傷つけないので出血自体が少ないという利点があります。

1週間程度で退院可能

術後は、経尿道的前立腺切除術とほぼ同様の経過です、傷口を安静に保つため尿道に尿道カテーテルという管が2~3日入ります。通常、手術翌日より歩行可能です。食事は通常は手術当日の夕より開始となります。

また、くり抜いて取り出した組織のなかに前立腺がんがないかどうか、約2週間かけて調べます。結果が判明次第お話いたします。

尿道カテーテル抜去後、発熱がなく、血尿の程度が軽度で、排尿痛や排尿困難が自然に消失可能と主治医が判断したときに退院可能となります。通常5~7日で退院となります。

その他の手術治療は?

TUR-PやHoLEP以外の外科的治療には以下のようなものがあります。

開腹による前立腺肥大症手術
内視鏡手術と比較して開腹手術は体に対するストレスも大きく、術後の回復も時間がかかります、開腹による前立腺手術の利点は非常に大きな前立腺あるいは尿道からの内視鏡操作が困難な場合、あるいは大きな膀胱結石や膀胱結石が多発している場合は開腹手術のほうが内視鏡よりも短時間な手術が可能となります。
尿道ステント留置術
内服治療で効果がなく、脳や心臓あるいは肺の合併症で手術ができないなどの理由で、前立腺の部位の尿道だけに金属製のステントという短い管を入れる治療があります。ごく限られた患者さんに行うことがあります。
前立腺温熱療法
徳洲会の施設では行われていません。

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