徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

病気の治療

medical treatment

眼科の病気:白内障

概要

眼のレンズの役割を果たす水晶体が濁って、ものが霞んだり、二重に見えたりする疾患です。医療体制が整備されている日本では、治療さえしていれば失明の危険性はほとんどありませんが、世界では未だ失明原因のトップ。加齢による発症が大半で、年齢とともに発症率は増加します。水晶体の濁りは、今のところ薬剤で治すことができないため、手術で水晶体を取り除く治療法が一般的です。

正常

白内障

原因

加齢、糖尿病、アトピー性皮膚炎、外傷(打撲、穿孔)、他の眼病、放射線または紫外線、薬剤(ステロイド剤内服)、先天性などが考えられます。

治療

初期の白内障の進行抑制には、点眼薬が効果ありますが、根本的治療にはなりません。唯一の根本的治療は、混濁した水晶体を取り除き、眼内レンズに入れ替える手術になります。

フェムト秒(セカンド)レーザー

従来は角膜と結膜の間を切開し、そこから吸引器具を挿入して超音波で水晶体を吸引していました。最新のフェムト秒レーザーでは、水晶体を細かく分割してから吸引するため、少ない超音波エネルギーで吸引可能で、極めて目に優しい手術になります。

また、術後、眼内に水晶体の代わりとなるレンズを挿入するため、事前に水晶体の前嚢(膜のような外層の組織)を切り取ってレンズの蓋を作りますが、これも、これまでの手作業から、レーザーにより正円に切り取ることが可能となり、最適の位置に正確に眼内レンズを挿入できるようになりました。

多焦点眼内レンズ

白内障手術は、術後はどうしても目のピント調整機能が失われてしまいます。これを補うため、従来、眼内に単焦点のレンズを入れてきましたが、近くにピントが合うレンズを眼内に入れれば遠くが、遠くにピントが合うレンズを入れれば近くが見えにくくなり、術後はメガネが必要でした。しかし、遠近両用の眼内レンズが選定療養となりました。

さらに近年、遠近だけでは中間(1m前後先の位置)が見えにくいことから、遠中近すべてに対応した多焦点眼内レンズも登場。保健適応外になりますが、まったくメガネのいらない生活も夢ではなくなってきています。

エキシマレーザー

水晶体だけでなく角膜表層にも混濁がある場合、角膜の混濁部分を正確に除去することができます。また、この機器は、白内障術後の乱視や近視、遠視矯正のための手術にも威力を発揮します。

最後に

白内障は、①仕事や家事に支障がある、②車の免許更新ができない、③外に出るとまぶしくて困る、④夜の運転が怖い、など生活に不便を感じるようになった場合は治療を考えてください。

手術は入院と日帰りどちらでも対応できますが、①基礎疾患がある、②足が悪いなどで術後の通院が困難、③片方の眼の視力が悪い、などの事情がある場合は、入院手術を勧める場合もあります。

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