徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2024年(令和6年)11月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1466 3面

榛原病院
ステントグラフト100例突破
B型大動脈解離へも積極的に実施

欧州心臓胸部外科学会で発表する植木医師

榛原総合病院(静岡県)は、ステントグラフト(金属製の骨格がついた人工血管)内挿術の件数が100例を突破した。血管内にステントグラフトを留置する治療で、胸部・腹部の大動脈瘤と大動脈解離が対象。同治療を実施するためには認定を受ける必要があり、同院は2021年に取得。心臓や脳の血管撮影などに対応した透視装置を配備するハイブリッド手術室で行われることが一般的だが、同院では移動式の外科用X線撮影装置(Cアーム)を用い、心臓外科チームの通常の手術室で実施。同治療を中心となって担当する植木力・心臓血管センター非常勤医師は「Cアームの性能向上により、ハイブリッド手術室の導入が難しい病院でも、安心・安全に手術を行えます」と強調する。

また同院ではB型大動脈解離に対しても積極的に同治療を行う。大動脈解離は大動脈が裂ける病気で、心臓に近い場所に解離が起こるA型と、それ以外のB型に大別される。B型はA型と比べると早期の死亡率が低いとされ、薬物療法を中心とした保存療法が行われることが多い。しかしB型でも大動脈の拡大から破裂を引き起こすケースがあり、同院ではCT(コンピュータ断層撮影装置)の画像所見をもとに、リスクが高いケースは積極的にステントグラフト治療を行っている。

TMD活用し解析結果を欧州学会で発表

同院での多くの症例経験をふまえ、植木医師は徳洲会メディカルデータベース(TMD)を用いて、徳洲会病院で実施したB型大動脈解離に対するステントグラフト治療の最適なタイミングを解析。10月9日から4日間、ポルトガルで開催された欧州心臓胸部外科学会で、その結果などを発表した。植木医師は「引き続き臨床研究を行うことで治療の質を向上させ、より良い治療の提供につなげたいです」と力を込める。

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