徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2024年(令和6年)09月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1459 3面

中部徳洲会病院疼痛治療科
国内のがん疼痛治療を牽引
豊富な実績が学会で高く評価

中部徳洲会病院(沖縄県)疼痛治療科は、神経ブロックや脊髄鎮痛で豊富な症例数を有し、国内のがん疼痛治療を牽引している。この症例数をもとに日本ペインクリニック学会の学術集会で演題を発表した同科の前知子部長と河野優医師が、最優秀演題賞を受賞した。

(左から)河野医師、服部・統括部長、前部長

疼痛治療科を率いる服部政治・統括部長は、日本麻酔科学会代議員、日本ペインクリニック学会インターベンショナル治療ガイドライン作成委員、大分大学医学部麻酔科臨床教授という役職も有し、同院地域では米国第18空軍医療団名誉司令官の称号をもつ。また沖縄緩和ケア研究会の世話人に任命されるなど精力的に活動している。

2022年4月、厚生労働省の「がんの緩和ケアに係る部会」から招聘され、「がん疼痛治療の現状~麻酔科・ペインクリニック医師の立場から~」と題し講演。その内容を重視した同省は、“がん診療に携わる全ての医療従事者の方へ”と題し、「痛みを軽減するには、オピオイド(麻薬性鎮痛薬)等の処方だけでなく、緩和的放射線治療や神経ブロック等の専門的な治療の活用」を実施するよう、全国のがん診療連携拠点病院や都道府県知事に通達を出した。

しかし、「神経ブロックや脊髄鎮痛をできる施設・医師は、全国的に少ないのが現状」と服部・統括部長は指摘。こうしたなか、同院の神経ブロックや脊髄鎮痛の症例数は23年の1年間を見ても、それぞれ86例、62例と圧倒的に多く、関連学会での注目度も高い。

日本ペインクリニック学会第55回学術集会(21年7月22~24日、富山県)で、前部長は「膵癌患者のオピオイド使用量:神経ブロック施行時期との関連性」の演題で最優秀演題賞を受賞した。膵がん患者さんで、オピオイド治療後に腹腔神経叢ブロック(CPN)を行った群とオピオイド開始直後にCPNを行った群を比較。より早期にCPNを実施することで、終末期の痛みとオピオイド使用量を軽減できる可能性があることを報告した。前部長は「当院ではがん診断後すぐ当科に紹介されます。『がん診断時からの緩和ケアの実践』の重要性が示唆できたものと考えます」と強調する。

同学会第58回学術集会(24年7月18~20日、栃木県)で最優秀演題賞を受賞した河野医師は、「がん疼痛に対する脊髄くも膜下持続鎮痛(Intrathecal Analgesia:ITA)の現況」がテーマ。オピオイドの全身投与では軽減しないがん疼痛に対し、ITAは有効な選択肢となることを示した。河野医師は「神経ブロックや脊髄鎮痛を勉強するなら当院しかないと考え、今年入職しました。3年分のデータを分析するなかで、他院には知りたくても知り得ない貴重なデータだと考え、学会発表しました」と振り返る。

また、河野医師は日本麻酔科学会東海・北陸支部第22回学術集会(24年9月7日、愛知県)でも、「脊髄くも膜下カテーテル留置および皮下ポート設置によって毎日の褥瘡処置が可能となり治癒した一例」をテーマに発表し、優秀演題賞に選ばれた。

服部・統括部長は「脊髄鎮痛療法は大学病院でも年間数例あるかないかですが、当院では年間50例以上行っており、若手医師にとっても成長できる環境となっています」とアピール。「今後は、沖縄緩和ケア研究会の世話人として、この治療を緩和ケア病棟や在宅医療にも広げ、地域の医療の質向上に寄与していきたい」と意気盛んだ。

徳洲会TVで絶賛放映中! 全国の病院へ応援診療 高度な疼痛治療を提供

服部・統括部長は中部徳洲会病院を拠点に、沖縄や鹿児島の離島、そして全国各地の徳洲会病院で、高度ながん疼痛治療を提供している。

「徳洲会TV」はここから

この取り組みを徳洲会グループのYouTubeチャンネル「徳洲会TV」で紹介。医師らの奮闘を描いた医療ドキュメンタリー番組「闘医」で、徳洲会グループが自主運航する軽飛行機「徳洲号」に乗り、奮闘する姿を収録!

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