
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)06月16日 月曜日 徳洲新聞 NO.1496 2面

難病は患者さん自身が症状を自覚してから、実際に診断が付くまでの「未診断期間」(診断ラグ)が長いことが大きな課題となっている。難病とは発病の原因が不明で、根治が可能な治療法がなく、罹患者数が少ない(希少である)うえ、長期の療養を必要とする疾患。
その希少性から患者さんや医療者が難病である可能性に思い至らないことも多々あり、患者さんは自らの体調不良の意味すらわからないまま検査を繰り返し、時に病医院を変え、それでも診断が付かない不安定な状態で長期間生活を余儀なくされるため、身体的、精神的、経済的な負担が大きい。
5月に製薬会社が発表した「希少疾患白書」によると、難病の確定診断までの未診断期間は平均3.4年、5年以上かかるケースも約35%あり、9年以上かかっているケースも約13%あった(指定難病患者のレセプトデータより算出)。しかも、未診断期間は年々長期化傾向にあるという。
大阪大学による先行研究では難病・希少疾患の早期診断には、医療者はもちろん、患者さん自身が難病の可能性を疑うことの大切さを指摘。また、難病の可能性に行き着きやすくする施策の必要性も訴えていた。
日本では、がん医療で利用が始まっている遺伝子検査の難病への転用や、AI(人工知能)によるビッグデータ解析に期待が集まっており、少しずつではあるが「早期に正しい診断に行き着く体制」整備が進んでいる。