
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)11月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1466 2面

疾患や外傷などで脳の言語を司る領域が損傷し、「話す」、「聞く」、「読む」、「書く」といった言語機能の一部、またはすべてができなくなる状態を失語症という。認知症による言語能力の衰えと異なり、脳損傷による失語症は、たとえば脳出血が治まることで言語機能もある程度回復するなど、原因となる疾患の回復にともない自然回復が見込めるほか、「リハビリテーションによっても回復が期待できます」と、高砂西部病院(兵庫県)言語聴覚士(ST)の春井竜太副主任。
リハビリは語彙訓練、構文処理練習、発語練習、会話練習などあり、失語のタイプや程度によって異なる。重症度によって異なるが、おおよそ発症直後から180日程度行う。「(180日以降も)言語機能の緩やかな改善、生活環境の変化により、実際には2年以上、リハビリが必要な患者さんも多いと感じます」(春井副主任)。言語機能が完全に元に戻ることは難しい。脳の回路の一部が損傷した失語症は、失った回路の部分を代替(促通)させることができれば、言語機能の改善を促せるため、「『新しい言葉を一から学ぶ』とは異なる視点が必要です」(春井副主任)。失語症訓練用のタブレットアプリなどを用いれば、家でもリハビリが可能だ。春井副主任は、療法士のアドバイスの下、焦らず時間をかけて訓練することを推奨している。