
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)06月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1445 2面
「医学生・研修医・専攻医の日本内科学会ことはじめ2024 東京」が都内で開かれ、徳洲会グループの千葉西総合病院、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、湘南藤沢徳洲会病院(同)が合計14演題を発表した。このうち、湘南鎌倉病院の井本侑太郎・内科専攻医が優秀演題賞を受賞した。
優秀演題賞を受賞した井本専攻医
井本専攻医の演題テーマは「Sjögren症候群による二次性骨髄線維症により汎血球減少をきたした1例」。シェーグレン症候群は膠原病のひとつ。口や眼などが乾燥する「腺症状」、発熱や関節痛といった「腺外症状」が見られる。
井本専攻医は、貧血の検査でシェーグレン症候群が疑われ、他科の紹介で対応した症例を報告。検査した結果、シェーグレン症候群と診断したものの、症状が軽く投薬の希望もなかったため経過観察とした。2年後、健診で汎血球減少(赤血球・白血球・血小板がすべて減少している状態)が指摘され、骨髄検査を実施したところ、骨髄の線維化が判明。遺伝子検査の結果、考え得る原因は腺外型シェーグレン症候群による自己免疫性骨髄線維症と診断し、治療を開始。血球が回復し、悪化することなく経過している状況を報告した。
各病院の研修医や専攻医のみならず、指導に当たる医師らも参加。学会のパネルを背景に記念撮影(写真は湘南藤沢病院)
井本専攻医は、腺外型シェーグレン症候群は血球減少をはじめ多彩な臓器病変を来すものの、「骨髄線維症はまれ」と指摘。「なかには慢性的な炎症で骨髄線維症を来すことがある」として過去に報告されている7症例と比較し、「汎血球減少を来すことは少なくても、進行性の血球減少や、とくに血小板減少が高度である症例では積極的に骨髄検査を行い評価したうえで、治療をすることが重要」と強調した。
優秀演題に選出され井本専攻医は「光栄です。指導してくださったリウマチ膠原病内科部長の角谷拓哉先生をはじめ、携わってくださった全スタッフに感謝します」と謝意を表した。
一方、病院全体で精力的に臨んだのが湘南藤沢病院。グループ全体の半数以上を占める9演題を発表した。会場で様子を見守った北川泉副院長は「内科の奥深さ、徳洲会グループで学べる環境を感じてもらいたいと思っています」と今後の成長に期待を寄せた。
徳洲会で井本専攻医以外の発表は次のとおり。【千葉西病院】▼池間瑛人研修医「左右対称の情報伝達障害をきたしたMarchiafava-Bignami病の1例」▼新田あゆ美研修医「早期診断・手術が重大な機能障害を防ぐ,感染性腱鞘炎の1例」【湘南鎌倉病院】▼川越千夏専攻医「Anabolic androgenic steroid(AAS)により悪性腎硬化症を発症したと考えられたボディビルダーの一例」▼瀬戸悠介専攻医「劇症型溶血性レンサ球菌感染症による腸骨筋膿瘍で緊急手術を要した一例」【湘南藤沢病院】▼笠井悠太専攻医「COVID-19後の成人多臓器炎症症候群に関連した片側尿管石灰化狭窄の一例」▼崔龍杰専攻医「精神病様症状で発症した橋本脳症の1例」▼仲道汐里専攻医「急性期総合病院で経験した孤発性クロイツフェルトヤコブ病(CJD)の6例の検討」▼西堀祐樹専攻医「横隔神経障害を呈した脚気の1例」▼秦一騎専攻医「一過性の高次機能障害を契機に診断した神経核内封入体病の1例」▼永井誠大専攻医「2度の腰椎穿刺を行い,髄液所見の変化から診断的治療を行った結核性髄膜炎の1例」▼大西正寛研修医「ミヤBM(R)内服中に,主成分である宮入菌:Clostridium butyricum菌血症を発症した1例」▼岩岡将太専攻医「PCG大量療法が奏功したムコイド型肺炎球菌(PSSP)による細菌性髄膜炎,菌血症,多発性脳膿瘍の1例」▼佐復千春専攻医「癌性髄膜炎で稀に見られる,Bloomy Rind Signを呈したEGFR遺伝子変異陽性肺腺癌の2症例」