
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2022年(令和4年)05月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1339 1面
読売新聞の取材で修復腎移植の意義を強調する小川部長
宇和島徳洲会病院(愛媛県)の小川由英・泌尿器科部長は、移植医療を巡る現状や徳洲会グループが先進医療として取り組む修復腎移植に関し、読売新聞からオンライン取材を受けた。小川部長は記者の質問に答えるなかで、あらためて修復腎移植の意義を強調した。
修復腎移植は、直径7㎝以下の小径腎腫瘍が発生し、治療のために摘出した腎臓(ドナー腎)の病変部分を切除後、修復したうえでレシピエントの透析患者さん(慢性維持透析が困難な末期腎不全)に移植する治療技術。
日本臓器移植ネットワークによると、国内で移植を受けた人が、同ネットワークに登録してから実際に移植を受けるまでに待機した期間は、心臓が約3年、肝臓は約1年、肺は約2年半、膵臓は約3年半、小腸は約1年で、待機者が多い腎臓は約15年と長期化している。
国内の腎移植件数は2019年に初めて年間2000件を超えたが、9割は夫婦や親子など親族間で行う生体腎移植で、残り1割が献腎移植(心停止下臓器提供、脳死下臓器提供)というのが現状だ。同ネットワークに登録する腎移植希望者は22年4月時点で1万3466人に上る一方、献腎移植の年間件数は200件前後で推移しており、ドナー不足は深刻だ。
「透析患者さんは年間約3万人ずつ増加している一方、国内の腎移植件数は頭打ちとなっています。待機中に亡くなる患者さんが少なくありません。国は統計データを取っていませんが、小径腎がんの治療のため摘出されている腎臓は年間2000例あるという試算もあります。これを修復腎移植として有効利用することで、ドナー不足の緩和に役立ち、多くの腎移植待機者さんが亡くなっている現状を改善でき、渡航移植の減少にも寄与すると考えます」と小川部長は強調。
徳洲会グループは修復腎移植に関して、09年12月から17年3月にかけて実施した先行臨床研究に続き、将来的な公的医療保険への適用を目指し、治療効果や安全性のさらなる評価を行うため、先進医療として臨床研究に取り組む。目標症例数は42例で研究期間は29年6月まで。小川部長が研究総括責任者を務めている。