徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

千葉西総合病院 総合内科部長
八重樫 牧人(やえがしまきと)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

八重樫 牧人(やえがしまきと)

千葉西総合病院 総合内科部長

2022年(令和4年)05月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1339

全国の徳洲会病院で教育にチャレンジ
レクチャー中継とオンデマンド配信も
毎週2日間訪問し診察指導や症例相談も行う

はじめまして。千葉西総合病院に入職しました八重樫牧人と申します。前任地の亀田総合病院(千葉県)では総合内科部長を12年間務めておりました。入職から1カ月半が経過しますが、徳洲会グループ病院の皆様が一丸となって、献身的に患者さんの健康と幸せに貢献し、新型コロナのパンデミック(大流行)に対処していることに感銘を受けました。この場をお借りし、敬意を表します。

まずは自己紹介をさせてください。私は東京都の片田舎、青梅市出身です。医師を志したものの英語が苦手だったので、二次試験に英語がなかった青森県の弘前大学で学びました。卒業後、亀田総合病院でジェラルド・スタイン先生にお会いしたのがキャリアの転換点となりました。患者さんに接する態度、診断能力、知識、技能、そして診療範囲の幅広さ、すべてに圧倒されました。「スタイン先生が受けた米国での内科研修を自分も受けないと納得できない。自分も米国臨床留学を目指そう」と英語が苦手な私に決意させたほどでした。東京海上日動メディカルサービスのNプログラムなど多くの助けを借りて留学を実現させ、2000年から3年間、ニューヨーク市のセントルークス・ルーズベルト病院で内科研修を受け、修了しました。その後、ニューヨーク州立大学ダウンステート校で2年間の呼吸器内科フェローシップを、ピッツバーグ大学病院で1年間の集中治療医学フェローシップを修了し、内科、呼吸器内科、集中治療科の米国専門医資格を取得して16年前に帰国しました。

日本の医療で一番足りてない 総合内科含むジェネラル領域

総合内科では入院でも外来でも人材育成に携われることと、データから日本の医療で一番足りないのは総合内科領域を含むジェネラル領域と考え、帰国後は総合内科の指導医として16年間働きました。医療ニーズを調べた有名な研究では、日本で1000人が1カ月生活していると、医療機関を受診するのは307人、そのうち一般病院に入院するのが7.2人、大学病院に入院する必要があるのは0.3人とされています(福井ら、日本医師会誌 05年)。

計算すると、外来は約300人、入院は約6.9人で、医療の大多数の割合がジェネラルな一般診療となります。これを重視するのが徳洲会グループと私の共通点です。世界保健機関(WHO)も一流医学誌『ランセット』も「日本の医療は(ジェネラルな)プライマリ・ケア領域をもっと重視すべき」と提言、経済協力開発機構(OECD)各国平均では総合医数は全医師数の約3割と、政策誘導で多くなっています。ただ、非専門医の医療が「安かろう、悪かろう」では患者さんの支持は得られませんので、世界レベルのジェネラルな総合内科医を育成できるプログラム・環境を前任地でつくり、教え子を100人以上育てました。また、チーフレジデント制を導入し、現場の意見が科の運営に反映される体制をつくり、“ベスト教育診療科”として8年連続で表彰されました。さらに、全国の総合内科・総合診療の仲間と共に、良質の科学的根拠に基づく医療が広まるよう雑誌『Hospitalist』の編集委員と、JHNというネットワークの代表世話人を務めています。『総合内科マニュアル第2版』(医学書院刊)も1年前に刊行しました。

現場の必要に応じ役に立つ 医師以外の学びにも貢献へ

今回、千葉西病院の三角和雄院長から当院に勤務することに加え、全国の徳洲会病院で教育に携わることを提案していただきました。私は、徳洲会病院を訪れる際(毎週木曜・金曜日)はレクチャーだけではなく、現場での診察指導、フィードバック、症例相談など、泥臭く現場の皆様の必要に応じて、お役に立つこと、また、訪問した後も研修医の学びが継続するように、全国中継のレクチャーと、オンデマンドでも視聴できるかたちを整え、貢献したいと考えました。これを安富祖久明理事長にお話ししたところ、賛同いただき、このチャレンジを行うこととなりました。もちろん医療は多職種の協働があって、はじめて成り立ちますので、医師以外の方の学びに貢献することも大歓迎です。コロナの状況に左右されますが、実際にお会いして+オンラインの学びで、皆様のお役に立つことを楽しみにしております。ご活用をよろしくお願いいたします。皆で協力して頑張りましょう!

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