徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)10月05日 月曜日 徳洲新聞 NO.1563 4面

9月度 徳洲会グループ 医療経営戦略セミ
徳洲会が社会医療法人申請へ
公的病院と同等の役割果たす

社会医療法人申請スケジュールや要件を解説する奈良原・事務部長

一般社団法人徳洲会の奈良原啓司・事務部長は、社会医療法人の申請について報告した。社会医療法人は救急医療やへき地医療、周産期医療など6事業で、公共性の高い医療を担う法人として、都道府県知事が認定。2006年の医療法改正によって創設された制度で、民間医療法人でありながら公的医療機関と同等の高い公益性をもつ組織として位置付けられる。

認定されると、医療保険の対象となる本来業務などが非課税となり、法人税負担の大幅な軽減が見込まれる。申請には、6事業のうちひとつ以上で実績要件を満たす必要があり、今回は救急医療での申請を予定。奈良原・事務部長は「各都道府県で1施設以上の病院が業績要件をクリアしなければなりません」と、時間外診療の割合や救急車受け入れ件数といった実績維持・向上の重要性を強調した。

申請手続きについては、過去の行政処分の観察期間(3年間)を経て、事前調査した後、28年4月に仮申請、10月に本申請を行い、順調に進めば29年4月に社会医療法人化を目指す。東上震一理事長は「徳洲会グループの高い公益性をアピールする機会になります」と意欲を示した。

医療安全の教育ツールを紹介 報告・相談しやすい風土が要

「職員一人ひとりが正しく行動できる組織づくりが大切」と深野部長

一般社団法人徳洲会の深野明美・医療安全・感染管理部部長は、医療安全をテーマに発表した。まず2026年度上半期に徳洲会グループ内で起こった医療事故について報告。レベルの高いアクシデントを中心に件数や内容を説明するとともに、各施設では問題が生じた際に速やかに検討会が開かれ、経過と検討内容を記録する体制が定着しつつあると指摘した。

続いて、医師や看護師など各専門職が、それぞれ資格の根拠となる法制度に照らして業務範囲を正しく理解する必要性を指摘。各施設の管理者に対し、職員が法令に沿って業務を遂行しているかを点検するよう求め、「研修、原因分析と再発防止策、報告体制といった仕組みと組織文化で現場を支えることが必要」(深野部長)と語気を強めた。

グループ共通の医療安全に関する教育ツールも紹介。活用を年2回の法定研修や医療安全担当者の学習だけでなく、院長や看護部長、事務長ら幹部層向けのテキストや動画なども、各施設で確認できる環境をアピール。“共通言語”として目をとおすよう促した(4月以降にグループ入りした施設は、来年4月から順次導入予定)。

最後に直近で起こった事例を挙げ、「速やかに報告・相談できる体制と風土が整っているか、各施設で確認してください」と呼びかけた。

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