徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2022年(令和4年)11月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1366 4面

教えてドクター
非がん疾患も対象

Q. 緩和ケアを勧められる=末期がんなのでしょうか。(61歳・女性)

A. お答えします。

茶谷奨 宇治徳洲会病院緩和ケア内科部長、日本精神神経学会精神科専門医・指導医、同学会認知症診療医

そもそも緩和ケアは、がん患者さんへのケアだけを指すものではありません。その定義は「疾患にともなう心身の痛みに直面する患者さん、家族へのケア」であり、現状入院(緩和ケア病棟)で保険診療の対象となるのは悪性腫瘍と後天性免疫不全症候群(AIDS)のみですが、外来には重度心不全や腎不全、COPD(慢性閉塞性肺疾患)など幅広い疾患の患者さんがいらっしゃいます。

また、従来は「緩和ケアは有効な治療手段のなくなってしまった患者さんへのケア」という考え方で、質問者さんのおっしゃるように緩和ケア=末期がんというイメージがありましたが、今は治療の初期段階から緩和ケアを積極的に取り入れ、苦痛をできるだけ和らげることを目標に掲げています。この場合の「苦痛」とは身体だけでなく心の苦痛も指し、患者さんが治療しながら穏やかに日常が過ごせるよう、医師、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフ、管理栄養士などさまざまな職種、診療科の専門家が集まりチームで支えていきます。

日本人は我慢強く、限界まで苦痛に耐える傾向にありますが、積極的に緩和ケアを活用していただければと思います。

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