
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2026年(令和8年)01月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1527 3面
ストラクチャークラブ・ジャパンの「ライブデモンストレーション2025」が12月5日から2日間、神奈川県で「知と技の頂点を目指して」をテーマに開催され、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の松本崇・循環器内科部長が大会長、齋藤滋・心臓センター長が顧問を務めた。現地参加者は過去最多の750人超。同院は6例のライブデモンストレーションを披露した。
ライブデモンストレーション前に挨拶をする松本部長
「包丁一本」をテーマに特別講演をする齋藤センター長
市民公開講座でトークショーを行う徳洲会体操クラブの杉野主将(左)と岡
1日目の冒頭、松本部長と齋藤センター長は中継先の湘南鎌倉病院から開会の挨拶。松本部長は効率的な技術吸収の裏側に潜む「日本特有の落とし穴」をいかに回避し、実臨床へ昇華させるかというフロントランナーたちの苦闘の歴史を回顧し、明日からの臨床を支える「生きた知見」の重要性を強調した。
続いて、松本部長と水野真吾・循環器内科部長がオペレーターとなり、「PASCAL Precisionシステム」をテーマにライブデモンストレーションを実施。松本部長は「M-TEER with MitraClip G4 system」、「WATCHMANで迫る、左心耳閉鎖術の最適解」も披露した。2日目は、落合智紀・循環器内科医長が「Evolut FX+ ライブデモで見るTAVR治療を支える革新的デザインと技術」、森山典晃・循環器内科医長が「SAPIEN 3 Ultra RESILIA」、「Navitor Live Demonstration」をテーマにライブデモンストレーションを行った。
松本部長は「あえて専門家が頭を抱える困難な症例を対象に選びました。教科書的な成功例を示すことよりも、予期せぬ局面での意思決定プロセスを共有することこそ教育的価値があると考えます」と述懐。実際に、ライブ中に発生したエコーマシンの故障といった不測の事態に対しても、チームが結束して克服する様子を見せ、技術の卓越性とは単なるデバイス操作の習熟ではなく、こうしたハートチームの連帯感や窮地を乗り越える現場の底力にこそ宿ると強調した。
1日目には齋藤センター長が「包丁一本」と題した特別講演を行い、自身の半世紀にわたる医師人生を振り返った。修行時代の苦労や心筋梗塞に対するステント治療の確立、世界初となる術式の開発など、数々の革新的な臨床実績と「包丁一本(卓越した技術)」で道を切り開いてきた挑戦の歴史を紹介。学会からの圧力などを乗り越えてきたエピソードにも言及し、日本の医療を世界水準へ引き上げようとした強い意志と、後進の育成に対する情熱をあらわにした。
札幌東徳洲会病院、千葉西総合病院、岸和田徳洲会病院(大阪府)から多数の演題発表やコメンテーターとしての登壇もあった。
2日目の最後に特別企画の市民公開講座を実施した。第1部の徳洲会体操クラブ選手トークショーでは、杉野正尭主将と岡慎之助が登壇。第2部では湘南鎌倉病院の村上正人・循環器内科主任部長が「心房細動ってどんな病気?~正しく知って、安心して治療を受けるために~」をテーマに講演し、来場者の理解を深めた。
松本部長は2日間を振り返り「2年間かけて準備を進めてきたので、無事に終わり、関係者の方々に感謝しています。日本のライブデモンストレーションを牽引してきた齋藤センター長の哲学を継承し、限界を決めずに患者さんと向き合い、技術を磨き続けるという意欲を示せたと思います」と笑顔。