
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)08月18日 月曜日 徳洲新聞 NO.1505 3面
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)予防医学センターは7月12日、院内とオンラインで「市民公開講座2025」を開催した。テーマは「未病改善へのいざない」。会場は約100人の地域の方々でにぎわった。
特別講演では柳沢教授が最新の睡眠研究を紹介
休憩時間には握力測定で自らの筋力をチェック
冒頭、同センターの中島留美センター長が「皆さまやご家族の日々の生活、未病改善に少しでもお役に立てれば幸いです」と挨拶。未病とは健康と病気を二分するのではなく、連続的に変化する状態として捉えた概念で、同センターは毎年7月に未病をテーマとした市民公開講座を開催。県の政策方針に沿って、食・運動・社会参加をとおした市民の未病改善に取り組んでいる。
講演会に先立ち、関根聡・事務次長が施設紹介を行い、「最新の検査機器を導入し、早期発見・早期治療に努めています」とアピール。続いて、廣杉天音保健師が「未病改善のための保健指導」をテーマに、睡眠不足と健康障害、睡眠に関する保健指導の具体例を紹介した。
講演会では、中島センター長が「運動こそが未病改善の原点である~Exercise is Medicine~」と題し講演。運動すると筋肉から種々の生理活性物質“マイオカイン”が分泌され、がんや心臓病、認知症をはじめとする多様な疾病を予防するメカニズムが解明されてきたことを紹介。さらに、体内時計を整えること、いつ、どのような運動をすれば効果的かなど、時間運動学の重要性を強調した。
休憩時間には、会場でフレイルの指標となる握力測定会も行い、来場者は自らの筋力をチェックしていた。
特別講演として、世界的な睡眠研究者の柳沢正史・筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構長兼教授が登壇。「人生のパフォーマンスを上げる睡眠研究の最前線」と題し、睡眠と脳の関係、最新の科学的知見をもとに健康への影響などを解説した。さらに、柳沢教授が開発した睡眠中の脳波をAI(人工知能)で解析するデバイス「InSomnograf」を紹介し、睡眠の質を可視化する新しい取り組みに注目が集まった。
最後に、小林修三院長が「未病改善には食・運動・社会参加が大切としてきましたが、本日の講演により、睡眠の重要性も感じました」と締めくくり、盛況のうちに終了した。