徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)02月25日 火曜日 徳洲新聞 NO.1480 3面

第34回日本医療薬学会年会
徳洲会グループから43演題
救急での薬剤師の役割を強調

第34回日本医療薬学会年会が千葉県で開かれ、徳洲会グループの薬剤師は43演題を発表した(全演題の3%に相当)。同会のテーマは「未来の医療をデザインする薬学・薬剤師の視点」。主要プログラムを中心に紹介する。

北海道から沖縄県まで多くの徳洲会病院が発表

「薬剤師がデザインする救急医療のこれから~救急外来における薬剤師業務を多職種で考える~」をテーマとするシンポジウムで、札幌東徳洲会病院の齋藤靖弘・薬剤部主任と湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の宮田祐一・薬剤部主任が登壇。

齋藤主任は「救急外来での患者情報収集における薬剤師の役割」と題し発表。薬歴の把握は初期診療での診断過程や、その後の医療機関内でのケアで欠かせないものの、救急患者さんの情報は不足しがちで薬歴も例外ではない点を指摘。

さまざまな論文や研究のデータを用いながら、薬剤師のほうが非薬剤師よりも患者さんの薬歴を迅速かつ正確に把握できることを示し、救急外来でも薬剤師が初回面談と持参薬鑑別を行う意義を強調した。

大半の医療機関が救急外来に薬剤師を配置していない現状を「課題」とし、解決策のひとつに診療報酬上の評価を挙げ、救急外来に薬剤師が専従、さらには常駐する未来に期待を込めた。一般演題でも「平日日勤帯に手術を受ける患者における薬剤師初回面談状況に関する現状調査」と題し、口演(口頭発表)した。

宮田主任は「初期診療での関わりとその後の連携を考える」がテーマ。近年、救急外来でも病棟業務同様に薬剤師の介入が望まれている背景に触れ、2017年4月から救急外来に専従薬剤師を配置している自院の取り組みを紹介した。初期診療へのかかわりと、入院など、その後の病棟薬剤師との連携について説明した。

他の発表演題は次のとおり(いずれも一般演題。所属部署は薬剤部)。

【口演】●生駒市立病院(奈良県)▶田浦稔基薬局長「2024年 能登半島地震における日本病院薬剤師会の災害派遣薬剤師の活動について」、●中部徳洲会病院(沖縄県)▶坂口結斗副主任「救急外来における専従薬剤師配置の取り組み~徳洲会グループの救急外来薬剤師業務指針を踏まえて~」【ポスター】●札幌東病院▶徳留章主任「抗HER2阻害薬投与時の心エコー図検査に関するPBPMの有用性評価~第2報~」、●札幌徳洲会病院▶宮崎公爾薬剤師「非重症ESBL産生大腸菌菌血症におけるセフメタゾール投与群とメロペネム投与群の解熱までの期間の比較検討」、●千葉西総合病院▶香取哲哉・化学療法担当薬局長「電話フォローアップで救命したNivolumabによる急性副腎不全の一例~準パニック値の報告体制、外注検査でも患者を救えるか~」▶三好文子副主任「徳洲会薬剤部会における妊婦授乳婦薬物療法研究会の創設と妊婦授乳婦への対応能力向上のための課題探索」▶魚住春歌薬剤師「帯状疱疹治療薬アメナメビルの客観的評価の試み」、●東京西徳洲会病院▶沢田裕介薬剤師「二次救急指定一般病院における救急外来への薬剤師常駐配置の取り組み」▶堀越俊彦薬剤師「東京西徳洲会病院の薬薬連携への取り組みと今後の展望」、●湘南鎌倉病院▶小倉理夏子薬剤師「救急外来に専従する薬剤師が救急患者の薬歴把握に用いた手段に関する実態調査」▶澁谷侑季奈薬剤師「救急外来に専従する薬剤師が実施した医薬品情報提供に関する調査」▶山口明奈薬剤師「救急外来に専従する薬剤師の対応診療科および入院病棟に関する実態調査」、●湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)▶石崎文子係長「重篤な免疫関連有害事象(irAE)を通じて対策強化に繋げた事例報告」▶北爪教貴薬剤師「濾紙ディスク法による味覚定量検査試薬供給停止に伴う院内製剤による対応」▶赤松柚有薬剤師「入退院支援担当薬剤師による術前外来面談での服薬情報等提供料3の対応と今後の課題」▶山嵜久未薬剤師「当院における病棟薬剤師定期処方支援プロトコルの運用と評価」、●大垣徳洲会病院(岐阜県)▶細野真吾係長「当院における動脈瘤性くも膜下出血の脳血管攣縮予防に対する塩酸ファスジルとクラゾセンタンの比較」▶大屋和福薬剤師「回復期リハビリテーション病棟における尿道カテーテル抜去後にα1遮断薬を終了できた患者の背景因子の検討」、●八尾徳洲会総合病院(大阪府)▶横山靖法係長「カンジダ血症治療患者の予後におけるACTIONs Bundle遵守率の比較検討」▶前田晃佑係長「リチウム中毒に対し複数回の血液透析が奏効した1例」▶山田直輝副主任「処方提案の内容及び採択率からみた薬剤師の役割」▶濱田達志副主任「血液透析患者を対象としたIP、Ca、Mgモニタリングの有用性」、●野崎徳洲会病院(同)▶中村充希薬剤師「注射抗がん剤継続処方の入力漏れ確認におけるExcel活用の機構構築とその評価」、●和泉市立総合医療センター(同)▶向井淳治顧問「高齢者の薬剤誘発性認知症における睡眠薬と生活習慣病治療薬の相互作用の検討」▶坂本竜平主任「腎機能低下患者におけるPola-BR療法の骨髄抑制に関する検討」▶小竹優希副主任「がん化学療法に関する安全管理の取り組み」▶畠山亮薬剤師「免疫チェックポイント阻害薬の有害事象(irAE)の特徴の比較」▶山田佳菜子薬剤師「薬剤師の持つ糖尿病を有する患者に対する印象についての調査」、●福岡徳洲会病院▶宮津大輔・副薬局長「福岡徳洲会病院における全ての処方箋を対象とした問い合わせ簡素化プロトコルの導入と有用性評価」▶立石裕樹主任「福岡徳洲会病院における二次救急外来専従薬剤師業務の現状調査」▶池田都副主任「福岡徳洲会病院における実臨床下での一包化錠剤監査支援システムの監査精度の検証」▶矢野洋平薬剤師「医薬品情報提供に焦点を当てた福岡徳洲会病院における二次救急外来専従薬剤師の関与」▶高橋菜生薬剤師「福岡徳洲会病院における医薬品廃棄金額抑制への取り組み」▶高木悠資薬剤師「福岡徳洲会病院における呼吸器疾患患者への吸入指導の取り組みと成果」▶松本貴行薬剤師「福岡徳洲会病院における全身麻酔手術患者に対する術前休薬代行入力プロトコルの評価」、●中部徳洲会病院▶勝山みなみ薬剤師「透析患者における糖尿病治療薬の理解度調査」▶奥迫彩華薬剤師「Simple GDMTscoreを用いたFantastic4導入状況調査」▶又吉嘉寿人薬剤師「ホスネツピタントの使用状況及び有効性の調査」

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