徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)02月10日 月曜日 徳洲新聞 NO.1478 3面

亀井・湘南藤沢病院総長
GAPSで救急再受診率減
ERで高齢患者さん対応慎重に

GAPSの有用性を説明する亀井総長

湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の亀井徹正総長は「GAPSの導入により救急再受診率は下がる~GAPSはERでの臨床判断支援に有用である~」と題し、GAPS(グラスゴー入院予測スコア)の検証について報告した。亀井総長はCDSS委員会(徳洲会グループ臨床意思決定支援システム委員会)委員長。

GAPSは年齢、NEWS(バイタルサインを点数化したもの)、トリアージカテゴリー(緊急度・重症度選別)、1年以内の入院歴などを点数化し、予後を予測する。

亀井総長は、同スコアが臨床ガイドラインレベルの正確性を有していることを確認したうえで、ER(救急外来)の患者処遇(入院か帰宅かの判断)に活用できるか、自院で検証。2018年10月~24年9月のER帰宅後再受診率(ERの患者さんが入院せず帰宅した後、48時間以内に再びERを受診した割合)の推移を示し、GAPSの導入準備を開始した20年12月から再受診率が低下したことを説明した。

亀井総長は、ERでの患者処遇の場面でGAPSに「臨床判断支援システム」としての有効性が一定程度認められたと指摘。ただし、使用を強制する性質のものではないとした。準備段階から再受診率が低下した要因については、ER職員への事前説明により、ERの医師にホーソン効果(実験的研究の被検者が評価・観察されていると認識した時に行動が変化・改善する現象)が働いた可能性を示唆した。

また、高齢者の救急対応についても言及。虚弱の程度と、ERの再受診率や死亡リスクなどとの相関関係を指摘する研究データを紹介しながら、臨床診断だけでなく、GAPSや臨床虚弱度などの併用、単身あるいは高齢夫婦のみ世帯など社会的な背景も考慮し、とくに帰宅判断は慎重に行う必要性を示した。

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