
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2026年(令和8年)10月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1566 2面

腸閉塞は何らかの理由で腸が詰まり、腸管が物理的に塞がる状態を指す。「腸の蠕動運動がなくなるイレウスとよく混同されますが、異なるものです」と札幌もいわ徳洲会病院の前島拓副院長(外科・消化器外科)。
腸閉塞には血流障害をともなわない単純性腸閉塞と、血流障害をともなう絞扼性腸閉塞があり、最も一般的なのは、腹部術後に生じた癒着で内容物の通過が妨げられる単純性腸閉塞だ。多くの場合、食事を止める絶飲食や点滴に加え、腸内にたまった内容物やガスなどを排出し、圧力を下げる減圧処置を行い、保存的治療で症状の改善を図る。
手術で癒着部位を剝離する治療法もあるが、「剥離手術の傷が原因で腸閉塞をまた起こすこともあるため、同じ箇所で何度も繰り返すなどの事情がなければ、まずは保存的治療を試みます」と前島副院長。
一方、緊急性が高いのが絞扼性腸閉塞だ。前島副院長は「血流障害により、腸が腐ってしまい、最悪の場合は命の危険をともなうため緊急手術が必要です」と、その危険性を訴える。症状は持続する強い腹痛、腹部膨満感、吐き気で、症状だけでは単純性腸閉塞と絞扼性腸閉塞、腸炎の見分けがつきにくい。「絞扼性の場合、ひと晩待っていたら手遅れになることもあります。症状が出たら、すぐに病院を受診してください」と前島副院長は呼びかけている。