
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2026年(令和8年)10月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1566 2面
第51回日本体外循環技術医学会大会が9月12日から2日間、高知県で開催された。テーマは「一手入魂~その瞬間、その技!」。徳洲会グループは3演題を発表した。
自院の取り組みや経験を発表する赤嶺CE
自院の取り組みや経験を発表する畑副主任
自院の取り組みや経験を発表する岩本技士長
体外循環は、人工心肺装置を用い一時的に血液を体外に導いて酸素化などを施し、再び体内へ戻す方法。今大会で徳洲会グループは3人の臨床工学技士(CE)が1演題ずつ口演(口頭発表)した。
中部徳洲会病院(沖縄県)の赤嶺蒼史CEは「CardiacECMO教育プログラムの構築と当院の取り組み」がテーマ。自院で体外循環技術認定士取得者にプライミング(体外循環開始時の準備工程)とECMO(体外式膜型人工肺)導入手技に絞った教育方法として、動画教材や文書マニュアルを整備、筆記テスト、年2 回の院内研修会を実施した。その結果、動画教材は文章のみのマニュアルと比較し、理解が得られやすいものの、動画学習・筆記試験のみでは自信につながりにくい可能性を示唆。模擬回路を用いた実践的トレーニングも併用する重要性を指摘した。
岸和田徳洲会病院(大阪府)の畑勝也・臨床工学室副主任は「V-A ECMO中の持続的空気混入が示す潜在的リスク」と題し、V-A ECMO導入後に回路内へ空気混入を認めた症例を報告。迅速な判断でECMOを離脱し、後日、独歩退院となった経過とともに、空気混入の原因特定には至らず、考え得る可能性を示した。同様のケースを認めた際には、原因検索や迅速な判断、回路監視体制の徹底などが求められると強調した。
同院の岩本和也・臨床工学技士長は「TAVI explant症例における体外循環戦略」と題し、自院の経験からTAVI explant(経カテーテル大動脈弁留置術=TAVIで留置した人工弁の外科的抜去術)を安全に遂行するための体外循環戦略を紹介。対象症例での方法を説明し、①術中の不測事態を想定した事前準備、②確実な心筋保護ルートの構築などをポイントに掲げた。