徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)10月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1565 2面

病気のはなし238
若いうちから骨密度貯金を
大腿骨近位部骨折

大腿骨近位部(足の付け根部分の大腿骨)骨折は、ADL(日常生活動作)を大きく損ない、高齢者が寝たきりになる原因のひとつだ。骨が健康な状態であれば交通事故など強いダメージを負わない限り、この部分を骨折することはまずないが、骨がもろい状態であれば些細な衝撃でも折れてしまう。「まず骨折しないことが重要です。骨は年齢とともに弱くなります。とくに女性は閉経で骨を守る女性ホルモン(エストロゲン)が減り、骨がもろくなる骨粗鬆症が急速に進みやすくなるため、注意が必要です」と天使病院(北海道)の小林正明・整形外科科長は警告する。

大腿骨近位部骨折は、寝たきりの期間をできるだけ短くするためにも、全身状態が良好であれば手術が第一選択。全身状態さえ良ければ高齢でも手術しADLを上げる意義は大きく、「当院では100歳前後の方に手術することもあります」と小林科長。

骨のもろさが原因の脆弱性骨折は、まず手首の骨折に現れ、次いで背骨(圧迫骨折)、上腕骨近位部、その後、大腿骨近位部に至ることが多いため、小林科長は「できるだけ手首の骨折などの段階で骨粗鬆症に気付き、治療することが大切です」と二次骨折予防を訴える。骨密度を若いうちに上げておくと、加齢による骨密度低下を抑制できることから、「若いうちから適度な運動とバランスの良い食事により、骨密度貯金をすることをおすすめします」と呼びかけている。

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