徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)08月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1503 2面

7月度 徳洲会グループ 医療経営戦略セミ
税引き前利益が計画達成
非常勤医師など人件費適正を

一般社団法人徳洲会(社徳)は7月26日から2日間、千葉県で7月度の徳洲会グループ医療経営戦略セミナーを開催した。6月度経営分析では、グループ全体の税引き前利益(単月)のみ事業計画をクリアし、医業収益と医業利益は届かなかった。患者数は増加傾向にあるものの、大橋壯樹・副理事長はグループ全体の病院数が増えていることを指摘し、引き続き計画の達成に向け、各施設に努力を促した。支出の面では、とくに非常勤医師をはじめ人件費の適正化を求めた。

人件費の適正化を繰り返し呼びかける大橋・副理事長

6月単月では、医業収益、医業利益、税引き前利益がいずれも前年同月比を上回り、なかでも税引き前利益は事業計画をクリアした。しかし、大橋・副理事長は現実的な計画であることや、コロナ禍前よりも低いことを指摘。さらなる奮起を促し、今年度の事業計画を達成するよう呼びかけた。

各病院の医業利益率(単月)では南部徳洲会病院(沖縄県)がトップで、武蔵野徳洲会病院(東京都)、中部徳洲会病院(沖縄県)、名古屋徳洲会総合病院と“常連”が続くなか、今回は「中規模、小規模で頑張っている病院」として3施設が自院の取り組みを紹介。

6位の北谷病院(沖縄県)は、仲間直崇院長がベッドコントロールに注力しているとし、月初めから下旬にかけて具体的な数字目標を決めておくなど、体制や仕組みを説明した。訪問診療も精力的に行っていることを明かし、今年3月の院長就任後、月平均の件数が従来の50件程度から100件程度に倍増している状況を示唆。他職種との協力や生成AI(人工知能)を活用した文書作成など、診療やコミュニケーションの質を下げることなく効率的に行う工夫の一端を披露した。これらのベースに、病院三役(院長、看護部長、事務長)の関係性を日頃から大事にしている点もアピールした。同院の平安山良仁事務長は、関連病院の中部徳洲会病院(沖縄県)のバックアップが大きい点を加えた。

6月が過去最高の医業収益となった与論徳洲会病院(鹿児島県)は高杉香志也院長が説明。病棟を使いきる取り組みに加え、昨秋に職員寮が完成し、応援の受け入れ体制が安定したことで、より充実した医療が提供できるようになったことをアピールした。4月に総合診療専門研修を終えた若手医師が加入したことも好調の要因に挙げた。

最後に4月に徳洲会グループ入りした東京蒲田病院の小山豊院長が説明。周囲に総合病院などが多数ある地域特性から、「自院にできることをフルに行う」を強調し、循環器、整形外科、老年科医療を集中的に提供していることを紹介した。つねにベッドの利用率に気を配っている点も明かした。

グループ全体の収益では入院、外来ともに増加傾向にあるものの、支出も強含みであることが示され、とくに人件費、医療消耗品費、経費の伸びが目立った。

大橋・副理事長は、あらためて税引き前利益以外は計画に対し厳しい状況を指摘。短期目標のひとつに、新たに「人件費の適正化」を加え、とくに非常勤医師について本当に適切かどうか再検討するよう求めた。

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