
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)06月02日 月曜日 徳洲新聞 NO.1494 2面

国立がん研究センターが4月、肺がん検診の新たなガイドラインを発表した。改定は2006年以来19年ぶり。『有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン』2025年版では、50~74歳の重喫煙者(1日当たりの平均喫煙本数×喫煙年数が600以上)に対し、1年に1回の低線量CT(コンピュータ断層撮影)検査をグレードAで推奨。
これは強い科学的根拠があり、行うことを強く勧めるもので、米国での研究では胸部X線検査と比較し死亡リスクが約16%減少。欧州での研究では中程度以上の喫煙者(1日平均本数×喫煙年数が300以上)を対象に、検診を受けていない人と比べ死亡リスクが約24%減少した。
CT検査には被ばくの問題があるが、放射線量を抑えた低線量検査(診療で使用する胸部CT検査の約1/7の線量)では、重喫煙者に対しては利益が不利益を上回るとガイドラインでは指摘。重喫煙者以外には不利益のほうが上回る可能性があるため、推奨していない。
胸部X線検査は、米国での研究では低線量CT検査に比べ有効性が低かったが、国内の研究では喫煙の有無にかかわらず死亡率減少の効果が見られることから、引き続きグレードAで推奨。一方、これまで推奨されてきた重喫煙者に対する胸部X線検査と喀痰細胞診の併用は有効性が確認できず、実施しないことを推奨している。今後、このガイドラインに沿い、厚生労働省が肺がん検診の方法を検討していく。