
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)02月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1377 2面

視力障害がないにもかかわらず、物体や人の顔をきちんと認識できなくなる空間認知障害という症状がある。多くの場合はアルツハイマー型認知症に代表される脳の変性疾患が原因だが、先天性のケースや、脳梗塞、外傷などによる高次脳機能障害でも起こり得る。その場合、半側空間無視(空間の片側が認識しづらい症状)のような特徴的症状を呈することもある。道をうまく把握できず迷子になったり、車体間隔がわからず事故の危険性が高まったりして、サービスエリアで出入り口を間違え高速道路を逆走する可能性もある。
「まず原因疾患の治療や予防が大切です。個人差はありますが、内服やリハビリテーションにより、ある程度進行を遅らせたり、症状を軽減したりすることは可能です」と白根徳洲会病院(山梨県)の飯田晴康・内科部長(神経内科専門医)。ただ、脳の神経細胞を完全に再生させることは現在の医学では難しく、医療の介入が本人にとってストレスとなる場合もあり、治療が必要かどうかはケースバイケース。「症状があっても、うまく暮らしている方はたくさんいらっしゃいます。一方で最近は認知症に対する新薬も開発されており、早期発見・早期治療が効を奏することもあります。何かあれば脳神経内科にご相談ください」と飯田部長。