徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)1月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1116 一面

札幌東徳洲会病院
TAVI開始9カ月で100例
記念祝賀会を院内開催

札幌東徳洲会病院は、昨年4月に開始してから9カ月でTAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)が通算100例に達した。達成した12月14日には医局内で記念祝賀会を開き、TAVI導入を中心的に進めた齋藤滋・循環器センター長や山崎誠治・副院長兼循環器内科部長らがスタッフとともに節目を祝った。今後は、臨床だけでなく、論文発表や治験、臨床研究など学術的な取り組みも本格化させる方針。徳洲会グループでは、同院を含め5施設がTAVI治療を行っている。

100 例達成に笑顔のハートチームスタッフら。齋藤センター長(前列左から4 人目)を囲む山﨑医長(同3人目)と山崎副院長(同5人目) 100例達成に笑顔のハートチームスタッフら。齋藤センター長(前列左から4 人目)を囲む山﨑医長(同3人目)と山崎副院長(同5人目)

TAVIはAS(重症大動脈弁狭窄(きょうさく)症)に対する治療法。心臓の左心室と大動脈の間にある硬くなった弁を、カテーテルを用いて人工弁に換え、心臓から全身への血流を改善する。人工弁の置換術は従来、人工心肺を用いて心臓を停止させ、開胸手術で行うのが一般的だったが、TAVIは大腿(だいたい)部などからカテーテルを穿刺(せんし)して心臓に人工弁を装着するため、手術で胸を開いたり人工心肺を用いたりする必要がない。とくに高齢の方や併存疾患などで外科的手術が難しい患者さんにも人工弁置換術が行えるメリットがある。

札幌東病院は2013年にTAVI導入に着手。徳洲会グループで最初に導入した湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の総長も務める齋藤センター長が、札幌東病院の職員を対象にTAVIについて講演。同院の山崎副院長、山﨑和正・循環器内科医長らが中心となって専門医の確保など環境整備に努めた。昨年3月にTAVI実施施設に認定され、4月から開始した。ハートチームをつくり、毎週木曜日に実施している。初月こそ9件だったが、2カ月目以降はコンスタントに毎月10件以上行い、12月14日に通算100例を突破した。節目となる100例目は齋藤センター長が術者として治療を行った。

TAVI治療実績

「国内でもわずか9カ月で100例に達した施設は恐らくないのでは」と齋藤センター長。短期間で実績を積み重ねた背景に「救急」と「連携」を挙げ、「今まで治療が受けられなかった患者さんにも丁寧に対応したからだと思います」。山崎副院長は「内科系の疾患で当院に救急搬送された患者さんのなかには検査でASが疑われる方などもいます。また、札幌徳洲会病院の外傷センターに大腿骨頚部(けいぶ)骨折で運ばれ、ASが見つかったため当院に紹介されたケースもあります」と説明する。

札幌市以外の医療機関とも連携。近隣では千歳市や苫小牧市、遠方では旭川市などの医療機関から患者さんの紹介を受けることもあるという。「TAVI開始時、治療に関するパンフレットを携え山﨑医長と一緒に旭川市、帯広市、日高郡新ひだか町などの医療機関に赴きました。実績を重ねるにしたがって紹介いただくことが増えました」と山崎副院長。齋藤センター長も「難しいケースが少なくありませんが、非常に良い治療成績を収めています」と目を細める。

100例達成の当日、医局内で記念祝賀会を挙行。まず山﨑医長が今までの経過と診療実績を報告。あらためて齊藤センター長をはじめスタッフに謝意を示した。今後、TAVIに関する治験や臨床研究に参加するなどして「世界にデータを発信していきたい」と意欲を見せた。

続いて齋藤センター長が登壇。山崎副院長らと出会った頃のエピソードやTAVIの導入経緯について説明した後、出席者に「札幌東病院はTAVIについて道内、いや国内で有数の実績を誇る施設になりつつあります。ぜひ自信をもってください」と呼びかけた。学術的な取り組みにも言及。「たくさんの患者さんを診た場合、人類のために役立つことが何かしら出てきます。そうした社会的責任も生じることを意識しながら活動してください」と締めくくった。

会終了後、山崎副院長は関係者に謝意を示し、今後は道内はもちろん、徳洲会の理念でもある離島・へき地の患者さんにも積極的に対応する意向。「グループの強みを生かし、患者さんが地域に帰れるように、責任を果たしていく覚悟です」。

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