徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

篠崎 伸明(しのざきのぶあき)医療法人沖縄徳洲会副理事長 湘南鎌倉総合病院院長(神奈川県)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

篠崎 伸明(しのざきのぶあき)

医療法人沖縄徳洲会副理事長 湘南鎌倉総合病院院長(神奈川県)

2020年(令和2年)6月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1242

理念達成のための戦略はつねに改革必要
グループがOne Teamで難局乗り越える
リーダーに求められるのは即断・即決・即実行

新型コロナウイルス感染症の世界的パンデミック(大流行)に直面しているなか、どのような意思決定・戦略が必要か、つねに自問していました。私は、理念に忠実であることだと再確認し、ひとりでも多くの患者さんを救うにはどうすべきか、新型コロナウイルスに感染した患者さんを断らないためにはどうすべきか、通常の診療を求め来院する患者さんに安心・安全な医療をどう提供すべきか、来院できずに困っている患者さんはいないか、我慢したまま重症化する患者さんを出さないようにするにはどうすべきか。同時に職員の安全をどう担保すべきか、経営の安定のためにはどうすべきか――などを職員と直接話し、意見を聞き、知恵を出し合い、熟慮し、「良い意見に従う」ことを重視し実践しています。

リーダーは即断・即決・即実行することが、平時でも災害時でも刻々と変化する病院運営に重要と考えています。そして、今回学んださまざまなこと、さまざまな意思決定をパンデミック後にも生かすように戦略的に物事を考える必要があります。

コロナ禍でも誰もが安心して受診できるよう診療体制強化

私たちは、つねに医療の質・安全の向上を考え、世界に向けてアンテナを張り、良いものは取り入れ、イノベーション(革新)を繰り返さなければ生き残れない時代にいるのです。徳洲会の理念は決してぶれませんが、理念を達成するための戦略には、つねに改革が必要です。

当院は、新型コロナウイルスに感染した患者さんにも安心して治療を受けていただくために、院外に神奈川県とともに臨時の医療施設を開設し運営することを決めました。新型コロナウイルスの治療は専用施設、通常の診療は従来どおり本院という方針です。この方針は3月に固め、救急医療やがん治療などに遅れが出ないように努めました。

しかし、制限しなかったにもかかわらず、自然に外来・入院・手術などの件数は減少。これは病院に行きたくても行けない患者さんが、地域にいる裏返しでもあります。当院の多くの専門医が、総合医として働いてくれています。今後も通常の診療体制、新型コロナウイルスに感染した患者さんの診療体制を強化し、誰もが安心・安全に医療を受けられるようにします。

IoTをフル活用し患者さん職員の安全守り業務効率改善

職員の安全確保は、患者さんを守るためにも最重要事項のひとつであり、これを達成するにはIoT(モノのインターネット)のフル活用がひとつの手段になるでしょう。

当院では8時会や職員の情報共有に、Facebook(フェイスブック)のWorkplace(ワークプレイス)を導入し、8時会の模様をWEB配信、会に出られない職員も情報を入手することが可能になりました。

外来ではオンライン診療システムの活用、新型コロナウイルス専用病棟では、ANAグループ のavatarin(アバターイン)が開発した「アバター」というロボットを導入し、医師の回診などに同行させ情報収集。タブレット型情報端末を活用した職員同士のコミュニケーション、PPE(個人防護具)を装着しながら看護師が話した内容がカルテに記載される音声入力システム、隔離病棟内の医師と本院の集中治療医が遠隔でディスカッションできるエア・ウォーターの遠隔診療支援システムNOALON(ノアロン)、遠隔聴診器、そしてシーメンスヘルスケアと共同で臨床研究中のAI(人工知能)を使った画像診断支援システムなど、多様なツールを駆使し、患者さん・職員の安全や業務効率の改善に努めています。

このイノベーションは、通常の診療でも生かすことを検討しており、「働き方改革」実現へのツールとしても期待しています。また、秩序が変わりつつある今こそ、土日でも予定手術、治療を提供できるように、7デイズサービスも始めていきます。

WHO(世界保健機関)では今、国を超えたSolidarity(ソリダリティ)(団結・協力)を合言葉に、世界の感染対策に取り組んでいます。今こそ徳洲会もこの難局を乗り越えるため、一致団結すべきではないでしょうか。地域の患者さん、利用者さんのために、自分たちが何をすべきか、何ができるかを全職員で考え、知恵を出し、選ばれる病院・施設にならなければ生き残れません。現場の最前線で働く職員の方々の意見を吸い上げ、意思決定に反映できる仕組みを構築し、One Teamでグループ運営ができるよう、皆で頑張りましょう。

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