徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

直言

Chokugen

藤田 安彦(ふじたやすひこ)(徳之島徳洲会病院院長(鹿児島県))

直言 生命いのちだけは平等だ~

藤田 安彦(ふじたやすひこ)

徳之島徳洲会病院院長(鹿児島県)

2018年(平成30年)10月8日 月曜日 徳洲新聞 NO.1154

築32年となり病院建て替えを計画
地域住民の方々や行政の協力が要
地震や台風対策のためにも必要に迫られる

9月22日、当院をアフリカ・ギニア共和国の元外交官、オスマン・サンコン氏が表敬訪問されました。勇利幸(いさみとしゆき)事務長と一緒に出迎えると、開口一番、「徳洲会には大変お世話になっているし、“生命だけは平等だ”の理念に共感しているので、恩返しのために来ました」。到着後、通所リハビリテーション室に向かい、利用者さんに挨拶され、自らの生い立ちや、かつてのホームヘルパー2級の資格をもっている話などをされました。

22人の兄弟があり、母国はお年寄りを大事にし、義理と人情に厚い国民性をもつことも合わせて紹介されました。瞳が輝いており、人を魅了する話術と人の心に訴える響きをもつ方だと、あらためて感じました。

サンコン氏は演歌好きで、この日、細川たかしさんの『浪花節だよ人生は』を披露されると利用者さんたちから拍手喝采が湧き起こりました。各階や多数の部署を回り、患者さんやスタッフとのスナップ写真にも気軽に応じていただき、透析部門を訪れた際には「母国に透析機器を寄贈していただき、透析センターの開設を支援していただいた徳洲会に大変感謝しています」と心情を吐露されました。

サンコン氏はサッカー少年だった頃に骨折し、完治に至らなかったことから、現在、母国の医療水準を引き上げようと、ボランティア活動を行っているそうです。私は、この生き方にとても感銘を受けました。

私も幼い頃に右目をケガし、小学校2年生の時に手術を受けました。右目の視力は0.3より上がらず、乱視と、視力の左右差がひどいために不自由を感じています。しかし、この時の体験が医師になる契機となり、今では天に感謝しています。

国際基準の第三者評価 質向上に重要と再認識

7月の徳洲会グループ医療経営戦略セミナーの当日朝、新聞を見ていると、東京オリンピックで日本の農作物をほとんど提供できないという見出しが目に付きました。どうしてだろうと思う方も多いはずですが、国際基準を取得している農家が少ないというのが理由です。そこで、ニュースで目にした「GAP」を調べると、「Good Agricultural(アグリカルチュラル)Practice」の頭文字を取ったもので、日本語で「良い農業の取り組み」という意味でした。農産物の安全性だけでなく、環境に優しい農業を目指すことや、作業者に対する適切な労務管理など、農業活動全般に関する取り組みを指しています。

その国際認証であるグローバルGAPを取得すると、販路の拡大や生産性向上のメリット以外にも食の安全、環境保全、労働の安全に対する意識の向上、消費者や取引先からの問い合わせ・苦情への迅速かつ適切な対応などができるようになります。認証基準には、農作物を最後に洗う水は衛生的で、飲んでも害がない水か、農薬の使用方法はラベルの記載を守っているか、清潔に保たれた施設で農作物を保管しているか――などの項目があります。

これは、徳洲会グループの6病院が取得している国際的な医療機能評価のJCI認証と通じるものがあります。鈴木隆夫理事長がセミナーで常々語っておられる第三者評価の重要性について再認識させられました。

厚生労働省は2018年現在、100歳以上の長寿の方が6万9785人いると発表しています。徳之島は長寿で有名ですが、長寿の方の腸内細菌叢(そう)を奄美群島にある徳洲会グループの4病院で調査したところ、ほかの地域の長寿の方と似た傾向性を示し、奄美の健康な長寿の方は多様性の高い腸内細菌叢をもっているとの分析結果が出ています。今後の予防医学にとっても示唆となるような研究データであると思われます。

漏電や配管の湯が漏れ出し滝のように落下することも

当院は建物の老朽化により、近い将来、建て替えを計画しています。漏電が起きたり、配管のお湯が漏れ出して滝のように落ちてきたりすることもしばしばあります。9月末に襲来した台風24号では飛行機、船舶なども欠航となりました。停電になると非常電源に切り替わるのですが、停電が復旧するまで時間を要することが度々あり、病棟業務や診療に支障を来してしまいます。築32年が経過していますので、地震や台風対策のためにも、新築移転の必要性に迫られています。この実現のためには、地域住民の方々や行政のご協力がぜひ必要です。

皆で頑張りましょう。

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