徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

直言

Chokugen

福島 安義(ふくしまやすよし)(一般社団法人徳洲会副理事長(東京都、大阪府))

直言 生命いのちだけは平等だ~

福島 安義(ふくしまやすよし)

一般社団法人徳洲会副理事長(東京都、大阪府)

2018年(平成30年)4月9日 月曜日 徳洲新聞 NO.1128

時間がある時は患者さんのもとへ
コミュニケーションが医療の基本
先輩は後輩を教えることで共に成長する

新しく私たち徳洲会グループの仲間になっていただいた新入職員の皆さん、ようこそ。

2018年度が始まりました。徳洲会グループでは新年度早々、2病院が新築・新築移転オープン、1病院が5月に新築移転オープンします。

具体的には、4月1日に大和徳洲会病院(神奈川県)が旧病院と同じ敷地に新築オープンしました。新病院の建設中、規模を縮小して運営を継続し、同じ敷地に新しい病院を建築したケースは、徳洲会グループで初の試みです。そして同日に、医療法人徳洲会が指定管理者として運営している和泉市立病院(大阪府)が新築移転し、和泉市立総合医療センターと名を改め、診療を開始しました。さらに5月1日には羽生総合病院(埼玉県)が新築移転し、新しい病院で診療を開始します。

こうしたことも相まって、グループ全体では4月に2795人と多くの新入職員の皆さんを迎えることになりました。

一緒に悩み考えてもらえる 上司を部下は切望している

新入職員の皆さんは、すでにオリエンテーションを終え、それぞれの職場で仕事に就いておられることと思います。初めて医療の現場に入った新卒の方々は、学習してきたことをどのように生かせばよいかなど、思い悩むことも多々あり、疲れがたまってくる頃かもしれません。わからないことがあったら、身近にいる先輩たちに遠慮しないで尋ねてください。

私たちのグループでは、以前から初期研修医の先生方の教育方法として、いわゆる“屋根瓦方式”を導入しています。先輩は後輩を教えることで、共に成長するのです。そしてあなたも来年は後輩に温かく教えてあげてください。

時間がある時には、患者さんのところに出向いてください。医療は患者さんとのコミュニケーションをしっかり取ることから始まります。これは研修医の先生方にとって最も重要なことです。今日の医学教育の基礎を築いたウィリアム・オスラー医師(1849~1919年)は〝患者の言葉に耳を傾けなさい。患者はあなたに診断を告げているのです〟と言っておられます。

新卒ではなく、ほかの病院や施設でキャリアを積んでこられた新入職の皆さんにお願いがあります。恐らく働き始めてみると、「こうしたほうが良いのに」と思われることが出てくると思います。ぜひとも、そう思われた内容をメモしておいてください。そして上司に伝えて相談してみてください。働き始めて4~5カ月も経つと、現場でのやり方に慣れてしまい、せっかくの改善の機会を失いかねません。

そして、各現場の部署長の皆さんにお願いします。部下からの相談事には、その場でしっかりと最優先で対応してください。何か相談された時には「そうか」と話に興味を示し、まずは聞いてください。たとえ忙しい時にも時間を割いてほしいです。一緒に悩み、考えてくれる上司を部下は心から望んでいると思うからです。このような対応によって、知らず知らずに良いチームになっていくのではないでしょうか。

病で夭折した仲間が残した「3つの悲しみ」という詩

徳洲会は創設者の徳田虎雄・前理事長が1973年1月に大阪府松原市に徳田病院(現・松原徳洲会病院)を設立したところから始まりました。〝生命(いのち)だけは平等だ〟という理念を掲げ、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会」の実現を目指し、活動してきました。離島・へき地にも病院をつくり、今日があります。

今年で徳洲会創立45周年を迎えましたが、この間、多くの職員が理念の実践に努めてきました。病のため夭折(ようせつ)された職員もおられます。草創期の岸和田徳洲会病院(大阪府)の内科医であった井村和清(かずきよ)医師も、そのひとりです。井村先生の残された著書のなかに、いくつかの詩があります。「あたりまえ」、「3つの不幸」、「3つの悲しみ」などです。「3つの悲しみ」という詩のなかの一部、最後の段落を紹介します。私たちは井村先生の思いを心にとめて、日常の業務に励みたいと思います。

「みっつめは、病気をしている人の気持ちになって医療をしていたつもりでも本当には病気をしている人の気持ちになれないという悲しさ。ですから、患者さんに対してはできる限りの努力を一生懸命していただきたいのです」

皆で頑張りましょう。

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