
直言
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直言 ~
北田 文則(きただふみのり)
吹田徳洲会病院(大阪府) 院長
2026年(令和8年)08月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1556
私は1980年に鳥取大学を卒業し、超音波診断で世界的に有名な同大学の前田一雄教授の産科婦人科学教室に入局し、産婦人科学を専攻しました。その後、大阪府済生会吹田病院に部長、副院長として在籍し、OGCSという大阪府産科救急システムの副委員長も務めながら産科救急、婦人科腫瘍専門医として婦人科がんの治療を行いました。その後、当院開院時から副院長として病院の基礎を構築してきましたが、2026年1月に東上震一理事長から指名を受け、3代目院長に就任しました。
当院は開院12年目を迎えました。大阪北摂の地にあり、半径5キロ以内に大阪大学、国立循環器病センター、市立吹田市民病院、3つの済生会病院が立地し、全国でも有数の公的病院がひしめく激戦区であります。当初は20人の医師でスタートしましたが、現在では90人余りの医師が在籍し、職員は総勢約1,000人です。しかし、まだまだ大病院と比べるとスペシャリストの医師が少なく、優秀な医師をリクルートしているところです。
そのなかで課題であったER(救急外来)に力を入れ、4月から鳥取大学の元ER教授の八木啓一先生を院長補佐としてERセンター長に迎えることができ、ERの管理が安定してきました。救急車応需だけでなく、施設間搬送も増加しています。また懸案であった呼吸器内科では、地域だけでなく全国的にも有名な岡田あすか医師を部長として迎えることができ、肺がんを始め、呼吸器疾患の治療に力を入れています。整形外科は派遣医局が変わり、大阪大学から和田英路副院長を筆頭に脊椎、膝関節、手の関節のスペシャリストを獲得し、大阪大学医局との連携を強化しています。
現在、総力を挙げて取り組んでいるのが悪性疾患に対する治療です。予防、診断、手術、ロボット手術、化学療法、遺伝子治療、放射線治療を完結的に行い、がん末期の患者さんの疼痛管理にも力を入れています。4年前に、がん疼痛治療科を新設して硬膜外鎮痛、脊髄くも膜下鎮痛を導入し、痛みの軽減に努めています。おかげで在宅医療も可能になり、訪問診療、オンライン診療も行いながら在宅での看取りも実現しています。
また、この地域はマンションが林立し、大阪府の中でも若い方がたくさん住んでおられることから、周産期医療、小児医療にも力を入れています。周辺には地域周産期母子医療センターを有する病院があり、OGCSが機能し、安心してお産ができる体制になっています。さらに、お産の後、助産師さんの協力で、新生児の育児に難渋しているお母様方の産後ケアにも尽力しています。就学前の子どものケアや病児保育、当院に勤務中の職員のお子様のケアも行っています。
今後、より専門的で一貫した医療を提供するため、診療体制のセンター化を順次進めていく考えです。
①北摂がん治療センター:がんの予防・診断・治療・緩和ケアまで多職種が連携した最適な医療を提供、②北摂スポーツ医療センター:スポーツによるケガの治療から予防、競技復帰までトータルでサポート、③アイセンター:眞野富也副院長の下、あらゆる眼疾患だけでなく人工網膜、角膜細胞移植など日本初の試みを実施、④この3センターに、従来のセンター化分野を加え、専門性の高い医療を提供できるようにします。
7月26日に当院で2回目のキッズフェスタを開催しました。昨年は約1,000人の来場でしたが、今年は“万博のミャクミャク”や“吹田市のすいたん”などのキャラクター参加もあり、昨年の約1.5倍となる1,500人の来場がありました。
この時に感じたことは、スタッフ一同が忙しい業務の合間に、小中学生やそのご両親など来場者に楽しんでもらえるよう、催し物の改良を重ね見事に制作・準備したことです。病院のスタッフ一同が訪れた人たちのために尽くしている姿を見て、これこそが当院が躍進していく源だと確信しました。皆が1つの方向に向かう力の凄さを実感するとともに、当院がしっかりと地域に根付いていることを証明できた気がします。当院は今後も職員一同、力を合わせ進んでまいります。
皆で頑張りましょう。