徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

医療法人徳洲会 副理事長
名古屋徳洲会総合病院 総長
大橋 壯樹(おおはしたけき)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

大橋 壯樹(おおはしたけき)

医療法人徳洲会 副理事長 名古屋徳洲会総合病院 総長

2023年(令和5年)10月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1413

世界に通用し高いレベルでの交流
可能な医師を徳洲会から多く輩出
学術的な活動を活発化させ国内外の医療支える

「徳洲会国際心臓血管セミナーin葉山」を9月16 日から2 日間、湘南国際村センター(神奈川県)で開催しました。徳洲会グループの創立50 周年を記念して主催し、国内外で活躍する循環器・心臓血管外科の先生らに最新の診療や各国の現状を発表していただきました。米国、タイ、ベトナム、中国に加え、徳洲会が医療協力を進めているモンゴルやインドネシアの医師らにも参加いただきました。総勢163人が会場参加し、オンラインでは延べ500人以上の視聴がありました。徳洲会で活発に活動する循環器・心臓血管外科の先生も多く参加し、徳洲会グループ内の交流も盛況でした。各国の医療体制のなかで、それぞれが努力や工夫を通じて循環器医療を進めている現状が発表され、我々もさらなる努力と連携、協力が必要であると認識を深めました。海外の先生方から、今回のセミナーは小規模ながらも意義深く友好的で、家庭的な雰囲気があると感謝の言葉を多くいただきました。海外の病院視察、留学や中国での循環器診療プロジェクトについての話し合いも進展し、今後、具体化させていきます。

7年前より、名古屋徳洲会総合病院では春日井心臓血管セミナーを主催してきました。地域の医療機関、クリニックへの挨拶、パンフレット送付のみならず、このセミナーを通じて当院の診療内容を広く知ってもらう機会にさせていただいています。今回の葉山セミナーは、この春日井セミナーを拡大させたもので、徳洲会グループ全体で取り組むことによって、それぞれの徳洲会病院の診療内容を情報発信する場にもしました。

来年2月「徳洲会臨床研究 ワークショップ」を開催へ

病院内あるいは徳洲会内に閉じこもり、独りよがりの治療を行っていては、医療技術の向上は見られません。日進月歩の循環器診療で、時には外へ出向き交流を図り、またインターネットを利用して、つねに最新の情報を共有しながら診療を行うことも重要です。今後も葉山セミナーを継続し、徳洲会内外の交流をさらに活発化させ、徳洲会が循環器診療で名実ともにトップクラスであることを目指し、情報発信していきます。循環器のみならず、それぞれの分野で対外的な交流を図り、徳洲会の診療の向上を図っていきましょう。

来年2月23日から「徳洲会臨床研究ワークショップ」も行います。2泊3日のハードな合宿での研修を通じて、参加者に国際的な学術論文を正しく執筆できる実力を身に付けていただきます。これにより、世界に通用し、高いレベルでの交流が可能な医師を徳洲会から輩出して、魅力あるグループに発展することを期待しています。初期研修医を1学年200人近く擁し、2023年度も200人以上のマッチング1位志望者を有する徳洲会グループですから、医療技術や診療態度のみならず、学術的な活動を活発化させ、日本のみならず世界の医療を支える立派な医師を育てていかなければなりません。

徳田・名誉理事長が描いたドラマ 我々はその続きをつくり続ける!

今年は徳洲会創立50周年です。都内で11月16日には記念式典を、翌週25日には全国の徳洲会幹部職員らによる記念パーティーを開催します。創成期から今日まで、徳洲会に関わった数えきれないほど多くの諸先輩の皆様に敬意を表し、大きくなった徳洲会を共に喜びたいと思います。

徳洲会の50年は、徳田虎雄・名誉理事長という歴史上のどの人物にも例えることのできない傑物が、一人でつくり上げたと言っても過言ではありません。戦後の成長期で豊かな暮らしになりつつあるなか、徳田先生の社会運動とも取れる恐れを知らない大胆な行動は、平凡な暮らしをしていた私にとって、正直、異様にも見えました。しかし、徳田先生のその凄まじい行動力と強烈な個性に衝撃を受けながらも、人間が本来持っている家族愛、社会愛、利他の心を教えていただくと同時に、呼び覚まされた気持ちになりました。また、徳田先生の行動には悲壮感が全くなく、勇敢で明るく慈愛に満ち、多くの職員を引き付け、魅力ある徳洲会をつくり上げてきました。

有言実行の徳田先生が、見果てぬ理想の社会を目指し、人類に貢献すると宣言して努力し続ける姿は、痛快なファンタジー小説を読んでいるかのごとくで、我々はこのドラマの続きを今後50年、100年と描いていかなければなりません。皆で頑張りましょう。

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