
直言
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直言 ~
大橋 壯樹(おおはしたけき)
医療法人徳洲会 副理事長 名古屋徳洲会総合病院 総長
2023年(令和5年)06月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1395
第1回徳洲会グループ消化器・小児・一般外科部会が4月28日、都内で開催されました。日本外科学会の開催期日に合わせ、全国の徳洲会病院から70人以上が集まりました。各病院は症例報告などを発表し、また、国内外で活躍する先生方が講演に立たれました。その後、懇談会が開かれ、各病院の外科の先生方から元気な挨拶がありました。病院医局の大黒柱である外科医師が、活発に交流を深めている姿を見て、徳洲会の未来は明るいと感じました。同部会での役割や業務内容は、各病院の規模や地域の特性によって異なりますが、派閥や上下関係などなく、お互いに尊敬し助け合い、情報共有し切磋琢磨して、地域の患者さんに最高水準の外科手術を提供していくことを期待しています。
「働き方改革」や高度な施設認定要件を考慮すると、すべての徳洲会病院に高度急性期外科の体制を整備することは難しいかもしれません。ただし、応援体制を整えることで、地域の患者さんのために貢献できると考えています。また、ロボットを利用した遠隔治療の準備もスタートしました。各病院で医療技術の向上を目指し、グループ全体で同じレベルの高度な医療を提供することが可能になると思われます。
徳洲会では他にも脳神経外科部会、集中治療部会、脊椎部会など合計18の専門部会があり、病院という枠を越えた交流が活発に行われています。また、不整脈部会などを新しく立ち上げたいという声も多く聞かれます。それぞれの専門部会は、院内や徳洲会内だけの狭い意見や指針にこだわらず、他の視点や広い視野をもち、専門学会への参加やNational Clinical Database(NCD)の活用、後期研修専門基幹施設の認定取得などにより、外部の情報や他者の意見を積極的に受け入れ、徳洲会の診療が国内外で認められるよう努力する必要があります。その中から将来的には徳洲会独自の新しい知見、治療法が生まれることを大いに期待します。
9月16、17日には神奈川県にある湘南国際村センターの国際会議場で、「徳洲会国際心臓血管セミナーin葉山」を開催します。このセミナーは湘南鎌倉総合病院の浅井徹・院長補佐(心臓血管外科統括部長)を会長とし、徳洲会病院のすべての循環器・心臓血管外科医師が協力して実施します。徳洲会内外および海外で活躍する循環器・心臓血管外科医師が講演を行います。徳洲会グループでは年間約6,000件の心臓血管外科手術を実施しており、同セミナーを通じ、その実績を医療者らに広く知っていただく良い機会になります。また、徳洲会内外の交流により、徳洲会の心臓血管外科手術のさらなる向上を図り、多くの患者さんが安心して手術を受けられる環境を整えるとともに、優れた医師を育成し確保することを目指します。
徳洲会グループの各病院で診療された多様な臨床情報を統計学的手法で解析し、新たな医学的知見を得る活動も進行しています。来年2月にはグループの若手医師向けに、臨床研究ワークショップを2泊3日で開催する予定です。このワークショップでは、臨床研究のデザインから統計解析、論文作成までの一連の講義と実習を集中的に行い、グループの医師が短期間で実践的なスキルを身に付けることを目標としています。これにより、グループの医師は臨床研究の実施や学術論文の執筆に必要なスキルを習得し、学術的な能力を向上、グループ全体の学術的な評価を高め、ブランディングを図ります。徳洲会グループから世界水準に引けを取らない多くの優れた論文が発表されることを期待しています。
徳洲会の学術的レベルの向上、優れた医師の育成と獲得、ひいては安心・安全で最高水準の医療提供を行う目的で、一般社団法人徳洲会に「医療戦略室」を設けました。同室は羽生総合病院の新田隆・循環器統括顧問、医療法人徳洲会の落合亮一顧問、野村岳志・周術期医療地域支援室長にサポートしていただきます。また、若い先生方の新鮮な意見も積極的に受け入れていきます。揺るぎない徳洲会の理念の下、今年迎えたグループ創立50周年を機に、今まで蓄積された多くの臨床経験を徳洲会内外に発信し、医学の発展につながることを切に願っています。
皆で頑張りましょう。