徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

医療法人徳洲会 専務理事
中部徳洲会病院(沖縄県) 総長
伊波 潔(いはきよし)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

伊波 潔(いはきよし)

医療法人徳洲会 専務理事 中部徳洲会病院(沖縄県) 総長

2022年(令和4年)09月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1356

今後50年の課題は理念・哲学の継承
離島・へき地医療と「断らない医療」も
「8時会」「朝礼」「医局会」の継続が要

新型コロナ感染症第7波での医療逼迫のなか、同感染症と通常診療の両立を継続されている徳洲会グループ全職員の皆さん、誠にご苦労さまです。また、安富祖久明最高顧問、2年間の理事長職、大変お疲れさまでした。同感染症が蔓延するなか、全国の病院に足を運ばれ、グループの結束をさらに強固なものにされました。また、多くの病院の新築移転や増築、法人の一本化などを行い、今回の理事長選出に関しても選挙管理委員会を設置され透明性を確保し、公平で公正な選挙により理事長交代が実現しました。

超規模・大規模病院の使命は 離島・へき地を守る基幹病院

東上震一・新理事長は所信表明の際、「理念・哲学の継承」、「離島・へき地医療」、「断らない医療」を大きな柱として、これからの展望を話されました。私もグループの今後50年の大きな課題は、その3点だと考えます。東上理事長も話されているように、“生命だけは平等だ”とは「着る服も食べる物も住む所も少々差別されたって文句が言えない世の中でも、離島・へき地に住む者でも、せめて生命だけは平等じゃないのか?」という弱者の最低限の叫びです。安富祖最高顧問も理事長になられた時、「徳洲会創設の精神」と“生命だけは平等だ”の理念を強調されました。私は今後50年、その理念・哲学を継承するには、やはり「8時会」、「朝礼」、「医局会」の継続が最も大切なことだと考えます。

徳洲会はこれまでも理念に沿って、「救急患者さんを決して断らない」ことを実践してきました。それを愚直に守るのは、自分たちが断れば、その患者さんはどこに行くのか、徳洲会は最後の砦であるべきではないのか、ということはもちろんですが、ひとりでも断れば次の患者さんを断る自分たちを許してしまう。そして次第に「〇〇だから仕方ない」と平気で断るようになるからです。

「患者さんを決して断らない」を続けるのは理論ではなく、意地だと思います。「人がいない」、「スペースがない」など表面的な正論に従えば、断る方向にしか向かないからです。コロナ禍のなか大変ですが、もしファーストタッチもできない状況なら、その患者さんの受け入れ先を探してあげるべきではないでしょうか。

徳田虎雄・名誉理事長は、離島・へき地の医療を支えるため徳洲会をつくったのであり、超規模・大規模病院の皆さんは、自院が「離島・へき地医療を守る基幹病院」ということを忘れないようにしてください。離島・へき地から応援要請があれば、自院の外来に穴を空けてでも離島の応援を優先してください。マンパワーのある超規模・大規模病院なら、きっとその穴は埋められるはずです。

東上理事長は今年5月から2カ月間、徳之島徳洲会病院院長を務められ、離島の大変さと悔しさを経験され、離島医療に対し強い思いをもって理事長職を引き受けられたことと思います。定期的に応援するのも離島の患者さんや職員にとっては大きな助けになりますが、島で生活しながら病院を守るのはさらに大変なことです。

ホンダジェット導入により 島内で高度医療まで完結!

中部徳洲会病院でもこれまで安富祖最高顧問の命を受け、渡慶次賀博副院長が沖永良部徳洲会病院、池原康一副院長が石垣島徳洲会病院での院長職を終え帰ってきています。また現在、玉榮剛先生が沖永良部病院、宮城和史先生が宮古島徳洲会病院、池村綾先生が石垣島病院の院長として頑張っており、心より感謝しております。しかし、離島・へき地医療を存続させるためには、超規模・大規模病院のリーダー、ひいてはグループのリーダーになるためには、彼の地での勤務を義務化することも、そろそろ考える時期ではないかと思います。また、皆が行きたくなるような処遇の改善も必要ではないかと考えます。

東上理事長は「ホンダジェット」の導入を考えておられますが、8月22日の高杉香志也・与論徳洲会病院院長の「直言」にあったように、島内で通常医療だけでなく高度医療も完結できるなら、これほど患者さんにとって喜ばしいことはありません。多少の出費は全体の利益から見れば問題ないものと考えます。ぜひ、進めていただきたいと思います。徳洲会グループが将来、「医療界ナンバーワンの働きたい職場」になることを目指し、皆で頑張りましょう。

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