徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

医療法人徳洲会 理事長
一般社団法人徳洲会 理事長
安富祖 久明(あふそひさあき)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそひさあき)

医療法人徳洲会 理事長 一般社団法人徳洲会 理事長

2022年(令和4年)01月31日 月曜日 徳洲新聞 NO.1323

オミクロン対策とともに通常医療を継続
医療人として何が本質か見失うことなく
患者さんや地域の方々の視点で徹底的に追求

年明けから新型コロナ感染症の再拡大が急速に進んでいます。このきわめて感染力が強いオミクロン株の第6波に対し、私たちが第5波までの経験から学び備えてきたことを、さらに充実させ、この株の特徴に見合った追加対策を講じる必要があります。医療・介護従事者の感染も多数出ており、濃厚接触した職員の待機による医療制限や救急搬送困難事例も起きています。濃厚接触者の医療従事者は毎日、PCR検査などを受け陰性を確認したうえで勤務可能とする政府方針も出ています。オミクロン対策とともに通常医療を継続するために、やむを得ない場合は、柔軟な対応が求められます。

つねに現場を駆け回った 徳田・名誉理事長の思い

先頃、徳洲会グループ創設者の徳田虎雄・名誉理事長に、福島安義・副理事長と年頭の挨拶を行いました。一昨年の理事長拝命以降、徳洲会創設の精神と理念・哲学の継承、「和を以て尊しとなす」、「時を守り、場を清め、礼を正す」を旨とし、コロナ対応をはじめグループとして取り組んだ重点9項目が順調に進捗(しんちょく)したことを報告しました。資料をじっと見入る様子に、秘書や看護師から「久々に仕事モードの徳田先生を見られました」と喜ばれました。2024年12月に竣工予定の新・徳之島徳洲会病院のコンセプトと完成予想図をお示しできたことは、私にとっても望外の喜びでした。徳田・名誉理事長は幼少時に故郷・徳之島で、弟が医療を受けられず亡くなった原体験から、“生命だけは平等だ”の理念を掲げ、次々と病院建設に邁進(まいしん)する壮絶な闘いを「生か死か」と自らに課し、数多の苦難を乗り越え、現在の巨大組織を築き上げました。その原点ともいうべき病院が徳之島病院なのです。

徳田・名誉理事長は組織にとって良いことや悪いこと、志高き若者も、すべては現場にあるとの思いで、つねに現場を駆け回りました。それは靴底が擦り切れ、靴下が覗いて見えるほどでした。行く先々で出会う人々と対話し、本質を突いた問いかけを行い、その人の考え方や生き方を大きく変えました。急性期医療しか知らない若き日の私は、「デイケアをやれ」と言われ、「それは医療ではないでしょう」と反論し、「介護老人保健施設をつくれ」と言われると、「病院で手一杯なのに、なぜ老健なのですか」と問い、「訪問医療を展開せよ」には、「それは行政がやるものでしょう」と反発しました。既成概念、メディアや医師会、行政など周囲の意見に惑わされる私に「そうか、デイケア利用者さんはどうだ」と質され、「リハビリや入浴、精神的ケアも行うため、朝6時から玄関先で送迎が来るのを心待ちにされています」と答えると、「そうか、先生は誰のために仕事をしているのですか。メディア、それとも行政や医師会のためですか」といった具合です。

無から有を生み出し、今日のグループに成長させた徳田・名誉理事長は、患者さんや地域の方々、弱者の視点で徹底的に追求し、何でもやるという考えを貫き、周囲に惑わされる私たちの目を開かせたのです。

医徳に埼玉医療生協が統合 71病院含む400余一本化に

1月31日、埼玉医療生活協同組合が解散し、医療法人徳洲会がその事業の全部を譲受します。埼玉医療生協は北埼玉地域に病院設立を切望する地域の方々が徳洲会の理念に賛同され、熱心に病院誘致を行ったことで発足しました。当時の地区医師会から激しい妨害を受け、誘致活動が膠着(こうちゃく)したこともあります。時の埼玉県知事から「徳洲会の名前を捨てられるか」と言われた徳田・名誉理事長は、「地域医療のためなら」と医療生協を設立したのです。以来40年、徳洲会の看板を背負わず、8年前からは福島・副理事長が埼玉医療生協理事長として、徳洲会の理念を「住民参加、住民監視、住民管理」の下で実践し、地域と共に発展しました。2月1日には北海道から沖縄県まで全国71病院を含む400余りの医療・介護施設が、医療法人徳洲会に一本化されます。

徳田・名誉理事長との出会いにより、心に火を点けられ、自らに重責を課し成長した多くのリーダーがいます。徳洲会を継承することを誇りとし、大きな達成感と喜びを勝ち取ることができた人たちです。これからも医療人として何が本質なのかを見失うことなく、その実現のために、あらゆることを実践する気概をもち続けたい。

皆で頑張りましょう。

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