徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

医療法人徳洲会 理事長
一般社団法人徳洲会 理事長
安富祖 久明(あふそひさあき)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそひさあき)

医療法人徳洲会 理事長 一般社団法人徳洲会 理事長

2021年(令和3年)10月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1307

コロナ禍で社会の姿が変わろうとも
徳洲会の理念を胸に灯し最善尽くす
職員は合力し地域の方々のため第6波へ備えを

新規感染者数や重症患者数が減少しワクチン接種が行き渡りつつあるなかで、なお病床は逼迫(ひっぱく)、コロナ感染症の脅威は止まらず、医療界をはじめ政界、経済界、教育界など社会全体が揺れています。


1日当たりの国内感染者数が2万5000人超と過去最大の感染拡大となった8月の第5波では、多くの感染者が病院や療養施設に入れず自宅療養を余儀なくされ、なかには急変し適切な医療を受けられず亡くなった方もおられました。感染はそれ自体の不安や恐怖だけでなく、日々の生活や生活費のやりくり、将来の仕事の不安など大変な苦しみをもたらします。自宅療養の患者さんやご家族の不安を軽減し急変リスクを防ぐためにも、来るべき第6波に備え、行政と協力しながら各地域に臨時の大規模療養施設(いわゆる野戦病院)を設けるべきと考えます。

医徳と沖徳との合併で思う
病院開設時の仲間の大切さ

徳洲会グループは“生命だけは平等だ”の理念の下、地域の方々のために最善を尽くすべく努力してまいりました。湘南鎌倉総合病院、千葉西総合病院、羽生総合病院、仙台徳洲会病院、野崎徳洲会病院はプレハブのコロナ専用病棟を運営、また多くの徳洲会病院で院内をゾーニング(区分け)しコロナ専用病床を設けて、最大限の対応を続け、存分に効果を上げています。


一方、これまでグループの多くの施設がクラスター(感染者集団)の発生を経験しました。そこから積み上げた経験知を最善の対応策に磨き上げ、新たにクラスターが発生すると、一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部や、感染管理部会、検査部会など各部会と施設職員が連携、情報を共有し応援態勢を敷いて感染を最小限に抑え込み、早期終息につなげています。喜界島、徳之島、与論島などで発生した離島クラスターに対しても、全国の徳洲会病院から医師や看護師らが応援に入り、乗りきることができました。


10月1日、医療法人徳洲会に医療法人沖縄徳洲会(沖徳)が合併しました。この機会に、沖徳設立経緯に触れておきます。


沖縄県での徳洲会初の病院、南部徳洲会病院が開設されたのは1979年、グループ5番目の病院でした。沖縄本島南部の医療過疎を解消したいという地域の方々の強い要請によるものでした。当時は都道府県をまたいだ医療法人の設立認可取得が難しかったため、新たな法人を設立せざるを得なかったのです。


病院の設立や運営には、さまざまな困難がともないます。83年に開院した札幌徳洲会病院が医師不足に喘(あえ)ぐなか、南部病院の平安山英達(へんざんえいたつ)院長(現・名誉院長)をはじめ各徳洲会病院が、自院の医師不足を顧みず医師を派遣し支えました。また、福岡徳洲会病院の開院3年目に院長が辞職し、外科が総崩れ状態で救急を行うしかないという状況下、南部病院の堀川義文副院長(当時)ら5人の外科医が交代で応援しました。福岡病院の佐藤耕造院長(現・社会福祉法人徳和会理事長)は「南部には足を向けて寝られない」と後年、折に触れ感謝を表しておられました。振り返れば、これまで数多(あまた)の新病院設立時、医師や看護師、コメディカル、事務職が各グループ病院から応援に駆け付け、皆で困難を乗り越えました。そういった“文化”がある徳洲会だからこそ、クラスター発生の有事に、当然のごとく仲間が応援に駆け付け、共に困難に立ち向かえるのです。

診療報酬加算や補助金の一部
慰労金や療養環境改善などに

徳洲会グループでは今年4~8月までの間、できるだけ多くのコロナ患者さんを受け入れました。とくに8月はコロナ病床が84%も稼働しました。これによって得た診療報酬加算、各種補助金を活用し、医療現場で通常診療と並行しコロナ対応に懸命に頑張っている職員の皆さんを後押しするため、一部を慰労金として用いる考えです。また、地域の方々や患者さんが今後も安心して病院や介護施設などで過ごしていただけるように、グループ施設の療養環境改善や機能向上のための設備投資費にも供する方針です。感染対策をふまえるとともに、患者満足度調査で寄せられたご意見やご提案を検討し改善してまいります。


混沌とした先の見えないなかでこそ、困っている方に手を差し伸べ、医療者としての力を発揮していただきたいと思います。それにより私たち徳洲会は真の信頼と誇りを勝ち取れると信じています。皆で頑張りましょう。

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