徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

安富祖 久明(あふそひさあき)一般社団法人徳洲会 理事長<br>医療法人徳洲会 理事長<br>医療法人沖縄徳洲会 理事長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそひさあき)

一般社団法人徳洲会 理事長
医療法人徳洲会 理事長
医療法人沖縄徳洲会 理事長

2021年(令和3年)5月31日 月曜日 徳洲新聞 NO.1289

「患者中心の医療」の実践に力を注ぎ
地域の期待に応えるのが徳洲会の本分
変異株の猛威を乗り越え持続的な成長図る

変異株の猛威により、ウイルス感染症は先の見えない不安を強くしています。東京、大阪、兵庫、京都に加え愛知、福岡、次いで北海道、岡山、広島、沖縄に緊急事態宣言が発出。感染は地方へと拡大しつつあり不透明感は当分続きそうな勢いです。

毎朝確認する日報から、コロナ対応と並行し、救急をはじめ常時の医療を実践している全国のグループ職員を頼もしく思うと同時に、感謝の念で頭が下がる思いです。長く続くコロナ禍により、勤労に不安や労苦もあると思います。気分を発散する機会が限られた生活のなか、感情のコントロールができなくなり、いつもと違う負の気持ちをもつ自分に戸惑っている人もいることでしょう。感染症という病より怖いのは偏見や差別、また不安や疲労が心を蝕(むしば)むことです。傷ついても、ひとりで悩まず、上司や同僚に相談したり、メンタルヘルス相談窓口を利用したりして、つらい状態を放置せず、自身を労(いたわ)ることを忘れずに、一日一日を乗りきっていただきたいと思います。

ワクチン接種を先行した国々で、その効果が表れ始めたことに希望がふくらみます。少なくとも1回接種した人が62%超のイスラエルでは、1日当たりの新規感染者数が1月には約9000人でしたが、5月は約30人に、同54%超の英国では約6万8000人から約2000人(5月20日時点)に急減しています。累計感染者数が最も多い米国でも、1日当たり最大30万人程度でしたが、現在、2~4万人弱まで減少しています。都市封鎖を行ったことも奏功の一要因だと思いますが、ワクチン普及が感染抑制に効果を発揮したことは間違いなく、とても勇気づけられます。日本では接種が遅れていましたが、政府は1日100万人接種を目標に掲げており、徳洲会も一日でも早く多くの方々に接種できるよう行政や医師会、近隣医療機関と協力しながら進めていきましょう。

安心・安全・親切な医療へ つねの改善行動を忘れずに

昨年度は職員がコロナ対策に奮闘した一年と言えます。経営は挽回し、予想以上に大きな伸びを見せましたが、何より嬉しいのは患者さんや地域の方々からの徳洲会への支持が上昇したことです。グループ全体の患者満足度調査、職員満足度調査、安全文化調査実施の際、患者さんは体調が優れないなか、職員は多忙極まるなか、アンケートに協力いただいたことに感謝いたします。患者・職員満足度とも、コロナ禍以前より向上したことに驚きと喜びを隠せません。「危機的状況にこそ、その人、その組織の真価が問われる」と言われますが、パンデミック(大流行)という未曽有(みぞう)の危機に、各施設の職員が安心、安全、親切な医療を実践し、患者さんの期待に応えた証しであると確信しています。一般社団法人徳洲会も引き続き各施設と情報共有し、患者さんや職員から寄せられた意見に速やかに対応、真摯(しんし)に解決策を模索していきます。

地域や職員の期待に応え続けるためには、徳洲会は成長し続けなければなりません。それには安全文化の醸成も重要です。安全最優先の価値観をもち、エラーを報告した職員への攻撃は断じてなりません。安心して報告できる雰囲気を醸成することこそ肝要です。疑問に感じたことは職種や上司・部下、先輩・後輩など権威勾配(こうばい)を越え、躊躇(ちゅうちょ)なく確認する習慣を身に付け、エラーやヒヤリハット、そして起こしてはならないアクシデントから改善策を導き出し、患者さんにとって「安全でない状態」を予防していくのです。日常はつねに質向上の改善サイクル実践の場です。グループ全体で改善策を共有することで、「安全な状態」を確保できます。

コロナ禍でも対策万全に 新規プロジェクトを断行

長年準備を進めてきた長崎北徳洲会病院の新築移転が実現しました。福岡徳洲会病院や鹿児島徳洲会病院をはじめグループの応援を受け、5月から診療をスタートしています。新病院は旧病院よりも広いスペースを確保し、災害や感染に強い構造を備えています。竣工式で「徳洲会の原点に立ち戻り、地域医療の充実に邁進(まいしん)したい」と挨拶した鬼塚正成院長と職員の活躍を期待しています。7月開院の札幌南徳洲会病院、12月の鹿児島徳洲会病院の新築移転プロジェクトも着々と進行しています。

コロナの脅威は続きますが、職員一丸となって、この試練を乗り越えなければなりません。

皆で頑張りましょう。

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