徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

直言

Chokugen

福島 安義(ふくしまやすよし)(一般社団法人徳洲会副理事長(東京都、大阪府))

直言 生命いのちだけは平等だ~

福島 安義(ふくしまやすよし)

一般社団法人徳洲会副理事長(東京都、大阪府)

2018年(平成30年)6月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1137

いつでも・どこでも・誰でもが
最善の医療を受けられる社会へ
国内外で医療支援と災害医療活動に注力

4月に多くの新しい仲間を迎えました。入職して3カ月目に入り、新入職の皆さんのなかには、少し慣れてくるとともに疲労が蓄積され、「こんなはずではなかった」と、不安を覚える方もおられるかもしれません。

そんな時には、気分転換を図ってください。そして、もう一度「自分はなぜここにいるのか」を考えてみましょう。

徳洲会は1973年1月に徳田虎雄・前理事長が大阪府松原市に徳田病院(現・松原徳洲会病院)を開設したところから始まり、今年1月1日で丸45年。“生命だけは平等だ”を理念に「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会」を目指しています。

国民皆保険制度の創設を後押しするなど環境整備

この理念の下、徳田・前理事長は徳洲会創立当初から国際医療協力を考えていました。そして、諸外国を歴訪し、各国から病院建設など医療に関する協力要請を受けました。その結果、多くの開発途上国の医療従事者が来日、私たちの病院で研修を終え帰国しました。研修に来られた方々は帰国後、自国の医療に貢献。徳田・前理事長の国際医療協力の基本姿勢は〝魚を与えるのではなく、魚の釣り方を一緒に考える〟であり、たとえ時間はかかっても現地の人たちが自力で医療を完結できるように、病院経営をはじめ、さまざまなノウハウを提供しています。

この考え方は踏襲され、徳洲会は2006年に、ブルガリアの首都ソフィアに海外で初めて病院を開設。12年にはブラジルで、心臓のバチスタ手術で有名なランダス・バチスタ医師が院長を務める心臓病院の開設を支援しました。また、アフリカやアジアなど医療資源の少ない地域では、慢性腎不全が死の病となることから、人工透析機器を寄贈したり、現地の医療従事者の研修を徳洲会病院で引き受けたり、透析センターの開設支援を行ったりしています。

これまで徳洲会はアフリカ15カ国、アジア5カ国に支援を行ってきました。新たに、世界で最も暑い国と言われるジブチで、国民皆保険制度の構築とともに病院建設のプロジェクトが動き出しています。

私たちグループの災害医療活動は、NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)を中心に行っています。日本の災害医療活動の始まりは1995年1月の阪神・淡路大震災と言われていますが、徳洲会グループの災害医療活動もまた同震災からスタートしました。当時のグループ病院は全国に30程度で、神戸徳洲会病院を中心に、全国のドクターカーを集め、支援活動を展開。

この時、医師を中心にボランティアグループのTDMAT(徳洲会災害医療協力隊)を結成。初の海外支援は99年9月の台湾921大地震で、海外での活動の難しさや、トイレ掃除など公衆衛生に対する重要性を学びました。2004年10月の新潟県中越地震での経験をふまえ、災害時に徳洲会グループ外の方々とも協力して活動できるように05年7月、TDMATは新たにNPO法人TMATとして生まれ変わりました。前身のTDMAT時代から数え、これまで国内で11回、海外で15回活動。私はTMAT理事長として、今後、TMAT隊員の方々に海外の医療現場の実際を経験していただくために、災害だけでなく、バングラデシュでのロヒンギャ難民の診療支援も考えています。

海外の被災地派遣にはTMATの研修受講を

TMATは隊員派遣基準を原則、国内の地震災害では震度6強以上、海外では死亡者数500人を超える場合としています。被災地への派遣を望む隊員は基本的に募集しますが、一定の要件を満たさなければなりません。派遣時には保険に加入し、派遣は1回につき原則1~2週間、派遣費用はTMATの負担です。

TMATの活動のひとつに国内の医療従事者向けの研修があります。このなかで災害救護・国際協力ベーシックコースを実施しており、この研修修了者であることが海外被災地派遣の要件のひとつになっています。救援活動に参加したい方は、このコースを受講してください。

一方、開発途上国の医療従事者に対しては日本に招き医療技術やマネジメントなどをテーマに研修実施を掲げています。

私たちのまわりには、国内外を問わず助けを必要とする方々が数多くおられます。そうした方々のために、私たちのできる身近なことから始めていきましょう。皆で頑張りましょう。

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