ヨロン島のバンクシー

与論徳洲会病院 一般病棟 : 高橋 知子

離島医療は、小さな島国日本の縮図であり、島によっての地域の特性や文化の違い、移住によって発展してきた過程、時間の流れ方、食文化、言葉の違いを内地よりも閉鎖された空間、環境だからこそ、独特に色濃く残していると感じました。高い専門性はもちろんのこと、環境への順応性や観察力、コミュニケーション能力、物資があることが当たり前ではないこと、過去の経験を活かし、今、ここではどうするのかを考え、常に助け合いの精神が必要になります。島人ではない人間が島を愛し、島のことを学び、島に寄り添うことが、島民である患者に寄り添い、医療、社会貢献に繋がるように思いました。

休みの日には、豊かできれいな自然を残すため、ビーチクリーン活動に参加したり、ビーチで拾ったものでビーチアートやシーグラスアートを残したりしました。ビーチに残したアートが、また違う誰かによってアップデートされ、最終的には観光スポットになるまでに。当初、島の人からは何をやっているのか理解されませんでしたが、ヨロンのバンクシーとして活動していて、アートが残る喜びと、バンクシーは1人ではないことがわかり、後々、友達から私のアート作品を写真に撮って見せてくれ、「これ知ってる?すごいよね、子供が遠足で見つけたんだって」と言われ「私が作りました」と話すきっかけになったり、海外の人からもバンクシーと覚えてもらえるきっかけとなりました。小さな島で小さな活動が、大きな喜びになり、ビーチアートが知らない誰かと繋がるきっかけになり、ヨロン島に来たことが本当に貴重な経験となりました。