離島医療の現場から得た知恵と気づき

与論徳洲会病院 医療療養病棟 : 熊澤 里莉香

私は東京都出身で7年半関東の病院で看護師として働いてきました。関東でしか働いたことがないため、島の生活や島の医療に興味を持ち離島で働き始めました。初めての離島先は伊豆大島、次に奄美大島、現在与論島で働いています。離島で看護師として勤務した経験は私の人生と価値観を大きく変えるものでした。限られた医療資源の中で、看護師としての判断力や対応力が常に求められ不安もありましたが、都市部との治療方法の違いや新しいケア等を学ぶことができ自分自身の大きな成長を感じることができました。

離島での生活は、都市部とは全く異なる環境でした。有名なコンビニはなく、スーパーなども限られており、日用品や食材の入荷は天候に左右されることも珍しくありませんでした。最初は不便に感じたこともありましたが、次第にあるもので工夫する力が自然と身につくようになりました。また、島の生活で特に印象的だったのが、方言との出会いです。方言のない東京で生まれた私には全てが新鮮で、最初は聞き取れず戸惑うこともありましたが、徐々に意味を覚え、自分でも自然に使うようになり島の一員になれた気がして嬉しかったです。他にも行事や祭り、マリンスポーツ、海で黄昏たり、数えきれないほどの星を眺めたりと都会では味わえない贅沢な時間を過ごすことができています。離島での生活は便利さとは少し離れていますが、その分離島の温かさや自然の豊かさに心が満たされる毎日です。限られた環境だからこそ自分の暮らしや仕事、人との関わりを見直すきっかけになり、私にとってかけがえのない経験となっています。