徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ピアレビュー

Peer review

ピアレビュー

緒言

徳洲会グループでは医療安全への取組みの一環として、2017年から日本で初めてピアレビューを開始しました。海外の医療機関における従来のピアレビューは、医師の診療行為を同じ病院の同僚医師が評価するものですが、徳洲会では、担当科の医療行為を第三者である評価委員会が評価すると共に、各科の評価項目に基づく合計結果から当該病院の病院長が自病院の評価を行うものです。平均値以下の評価が3ヶ月以上続く場合、あるいは緊急の問題が報告された場合は、評価委員長が徳洲会グループのデータベースを集約するTISからリモートアクセスによって得たカルテデータから原因を追求し、問題があれば病院長に報告、病院長はそれを正すシステムとなっています。

米国では、1918年、米国外科医会GA病院の医療の質を改善するために病院認定プログラムを開発。これが後のJCAHO: Joint Commission on Accreditation of Health Care Organizationに繫がるのですが、このJCAHOの認定を受けることが、公的医療制度、民間医療保険の対象病院として経営を左右する重大事項となっています。JACHOの認定を受けるために、病院は医療の質と安全性を確保するための様々な措置・行動を求められ、医療施設もしくはグループ診療組織にピアレビュー機能をおくことが義務付けられています。日本でも医療の質と安全の確保のため、徳洲会グループの取組みの後を追うかのように厚生労働省の特定機能病院の必須認定条件にピアレビューが含まれるようになりました。

徳洲会グループでは、2016年から1年の準備期間を経て、2017年4月にまず脳神経外科部門で開始、2018年4月より心臓外科、外科、整形外科、産科・婦人科、泌尿器科、眼科、循環器内科、消化器内科の8科を追加。3年の経過の間に得た情報をもとに、数病院にて問題の解決が得られました。2019年には事務局を本部に置き、各病院における事務担当(診療情報管理士など)の負担を軽減するとともに、より簡単で解りやすく、そしてスピーディに評価できる体制を構築しました。2021年は新たに救急部門が追加されます。

新型コロナウイルス感染が今後の医療に不透明感をもたらす中ではありますが、コロナ感染との戦い、あるいは共存の中での医療のあり方も考えながら、さらなる医療安全と医療の質の向上を求めて進んでゆく所存です。

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