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徳洲新聞2005年(平成17年)6/27 月曜日 NO.473
直言 徳洲会の理念・哲学と医療交流が世界で高い評価を受ける
~国や文化、宗教を超え手を差し伸べるのが医療人の使命~

徳田 毅(特定医療法人徳洲会理事)
 5月30日より9日間、 ロンドン、ベオグラード、ソフィア、マニラを訪問しました。ロンドンでは、病院開設へ向け英国保健省や地域開発公社と協議し、翌日ベオグラードへ移動。
 徳田理事長が、人道支援の「ブラチャ・カリッチ賞」を受賞し、その授賞式に代理で出席しました。この賞は、セルビア・モンテネグロで最大の賞で、授賞式は歴史ある国立国際劇場にて政財各界の代表約600人の出席で盛大に行われました。セルビア・モンテネグロの面積は、日本の約4分の1で人口は約1000万人。03年旧ユーゴスラビアから誕生しました。
 徳田理事長もセルビア・モンテネグロと国立こども病院を2度訪問、厚生大臣やベオグラード大学長等61名を日本に招待して交流し、ベオグラードにてマルコビッチ教授を中心の事務所で病院設立を計画中です。
 受賞スピーチで、私が徳洲会の「生命だけは平等だ」の理念と活動を報告すると、拍手と好意的などよめきがありました。
 ボスニア・コソボ紛争時、99年に首都ベオグラードはNATO軍と米軍の空爆を受け、放射能を含む劣化ウラン弾が使用され、その影響で子どもたちの白血病やがんが激増したと言われ、大きな傷跡を残しています。今回「ブラチャ・カリッチ賞」と共にいただいた賞金は、戦争孤児や病気の子どもたちに全額寄付して参りました。
 6月1日、ブルガリアに車で移動。徳洲会ソフィア病院は病床数1000床、延床面積15000坪を超え、12の手術室、CT、MRI、PET・CTなど最新鋭機器を備えた病院で、徳洲会グループで最大の病院となります。
 来年4月の開院に向け、現在3階まで立ち上がっています。また国立ソフィア大学付属病院にすることも検討されており、近隣諸国からも大きな期待が寄せられています。

比国との心からの交流が信頼を生み仲間が増える
 6日には、 フィリピン議会からの勲章授与式に代理出席のため、香港経由でマニラへ移動。主催者のデベネシア下院議長は「徳田先生は貧しい農家に生まれ、医師になり農村離島にも病院をつくり、国会議員でもある。また比国空軍を中心に国軍の多くの医師・看護師を訓練し、病院と看護大学設立も計画中です」とご挨拶され、比国議会から勲章をいただきました。
 今までに理事長は、比国と多くの交流を深め、ベニグノ・アキノ氏の追悼式典には日本から徳田理事長をはじめ532名で参加しました。
 また74年に比国のダニエル・ディソン氏等によって関行男大尉らの神風特別攻撃隊の記念碑が建立されましたが、90年ピナツボ火山の噴火により埋没。氏等からの再建の協力要請に応え、8年前からマバラカットでフィリピン国民の戦争犠牲者と日米軍の戦死者の供養のため、関大尉率いる敷島隊の出撃時刻午前7時25分に合わせ比国空軍の吹奏楽団に「海ゆかば」の演奏をお願いし、これまで毎年慰霊祭を行ってきました。また、5年前から、かの有名な最福寺の池口恵観大阿闍梨が賛同し観音像を建立され、真言宗僧侶による慰霊法要もしていただき、これまでに計535名が参加。03年、ダニエル・ディソン氏を人間ドックで日本に招待し、大阪、奈良、京都を観光。桜満開の靖国神社を参拝。「神社から総理並みの扱いを受けた」と大変感激されました。
 01年に米国同時多発テロの時には、ゴードン前観光大臣が東京本部に来られ、観光客の激減に対して200名の慰霊団の派遣の要請を受け、全国の仲間208名で訪比し、現在まで計2000人が訪比したことになります。
 また空軍基地で偶然出会った口唇裂の赤ちゃんを湘南鎌倉病院で招待手術し、79名に及ぶ医師や看護師の招待研修、人工透析器の寄与などの功績に対し03年に空軍からも勲章をいただきました。
 さらに、ミンダナオ島のモロ・イスラム解放戦線の負傷兵18名を千葉徳洲会病院に招待治療し、その中の一人は現在組織の副議長になっています。彼らはお土産代として渡したお金で診療所をつくったそうです。彼らから「エストラダ大統領の時、政府軍の空爆で診療所は破壊されたがイスラム開発銀行から20億円もらい20カ所に学校や診療所をつくるのにぜひ徳洲会に協力してほしい」と依頼されています。
 受章式後のパーティには、アキノ元大統領やデベネシア議長、山崎隆一郎日本大使他、大臣、国会議員など70名が出席し、議長より「この勲章は大変名誉ある勲章で過去に受章されたのは、米国のブッシュ大統領、パキスタンのムシャラフ大統領、南アフリカのマンデラ元大統領、胡錦涛・中国国家主席、マレーシアのバダウィ首相、そして徳田先生です。病院ができた際には是非来ていただきたい。大統領と同じ国賓扱いでお迎えいたします」とお言葉をいただきました。8日には黒田アジア開発銀行総裁とフィリピンとインドネシアでの病院建設の協議をしました。

病院の新設は恐い。病気で苦しむのはもっと恐い
 今回は鈴木専務理事ら15人の旅でしたが、 ソフィアでの期待度の大きさに大変驚かれ、「ブルガリアでの病院建設は知っていましたが、実際に見ると、徳田理事長の理念・哲学、ビジョンが良くわかり多くを学びました」と。
 なぜ、世界中に病院をつくろうとしているのか。
 徳田理事長は言います。「新しく病院をつくっていくのは苦しい。だが病気で苦しんでいる人たちはもっと苦しいのだ」と。
 ソフィアでの病院準備会議で、鈴木専務理事が「徳田理事長は崖から飛び降りる覚悟でこの病院をつくりました。皆さんがその覚悟に見合う真剣さで一緒に努力して頂きたい」と声を荒げました。
 皆が苦しい、だが病院に来られる人だけを救えば良いのか。世界中には声を上げれない人々、貧困から病院に来れない人々、ただ死んでいくしかない人々が大勢います。
 これらの人々に、国や文化、宗教を超えて手を差し伸べるのが医療人としての世界共通の使命ではないでしょうか。その先頭に立ち、「生命だけは平等だ」、「いつでもどこでも誰でもが最善の医療を受けられる世界」を目指して、徳洲会の理念・哲学を世界中で実践していくことこそ私たち徳洲会グループの使命であり同時に誇りでもあります。
 皆で頑張りましょう。
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