徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

医療法人徳洲会 副理事長
名古屋徳洲会総合病院 総長
大橋 壯樹(おおはしたけき)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

大橋 壯樹(おおはしたけき)

医療法人徳洲会 副理事長 名古屋徳洲会総合病院 総長

2024年(令和6年)02月26日 月曜日 徳洲新聞 NO.1429

徳洲会グループ内での診療連携を
より緊密にして医療レベル向上へ
国内および国際交流も積極化し未来を拓く

2月1日、徳洲会が自主運航するホンダジェットの修祓式が八尾空港(大阪府)で行われました。式の後、東上震一理事長、八木沼正子・看護部門本部長と共に羽田空港まで初フライトを実施しました。乗り心地は予想以上に快適であり、今後、若い徳洲会の医師や看護師らがホンダジェットを利用し、離島・へき地へ診療に向かうことを想像すると、徳洲会の離島・へき地医療が新たな段階に入ることを確信しました。徳洲会の基幹病院と離島・へき地病院間のアクセスが大幅に向上し、離島・へき地では医療の恩恵がさらに得られるようになります。

東上理事長はじめ血管外科医師ら 7月に中国・徳州市人民医院訪問

先日、鹿児島県の離島にある与論徳洲会病院と東京本部で、オンラインによる8時会を行った際、ローテーション研修中の内科専攻医が、所属する本土の徳洲会病院で指導を受けている先生らと密接に連絡を取り合って、与論病院の患者さんの診療を行っていることを知りました。離島・へき地で診療する若い医師は、目の前の患者さんを助けるため、現場の上司だけでなく、経験・知識、そして技術をもった徳洲会内の多くの医師にコンサルトすることを躊躇する必要はありません。場合によっては、その医師に来ていただき、あるいは患者さんを搬送してでも患者さんの願いを叶えることが肝要です。徳洲会グループの病院では、さまざまな専門医が高度な医療を展開しています。この専門医の経験と知識、技術は宝であり、これを必要とするすべての患者さんに還元することが大切です。

ある時、私が診ていた患者さんが急性腎不全を起こし、入院して集中治療を行う必要がありました。当院には腎臓内科の専門医がおらず、当時、ほとんど面識がなかった湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の小林修三副院長(現・院長)に電話をかけ、快く応対していただき、大竹剛靖・主任部長(現・副院長)が当院ICU(集中治療室)まで来てくださいました。先生方には大変なご迷惑をおかけしましたが、患者さんへの治療で後悔することがあってはなりません。若い時分は、目の前の患者さんを診療する場合、その専門分野で知識・経験・技術をもっている医師に意見を求めることが重要です。私は自らの専門分野で意見を求められたら、喜んで最大限の助言を行うだけでなく、実際にその患者さんの診療にあたることを旨としています。当院での他科コンサルトは迅速で活発であると自負していますが、これをさらに徳洲会全体で推進していきたいと思います。徳洲会グループでできる最高の治療を提供することは、患者さんのためであり、患者さんもそれを望んでいるはずです。

インドネシアでの「ハラパンキタ・徳洲会循環器病センター」のプロジェクトも着実に進行しています。このプロジェクトは若い循環器系医師にとって非常に魅力的なもので、インドネシアのみならず徳洲会グループにとっても医療技術の向上に資すると信じています。また、中国・山東省徳州市にある徳州市人民医院が2,000床の病院新設にともない、院長ら幹部が3月に徳洲会の主要病院を見学し、7月には東上理事長はじめ徳洲会の血管外科医師らが同医院を訪問する予定です。中国との交流を通じ、互いに医療レベルの向上を図る考えです。さらに、他の外国の病院とも交流を模索しています。

徳洲会国際心臓血管セミナー 今秋にも葉山で2回目を開催

国内では武蔵野徳洲会病院の桶川隆嗣院長らが7月に都内でロボットセミナーを開催します。日本で最も多くロボット手術を実施している徳洲会グループが、徳洲会外の先生方と情報・知識・技術を共有することは、とても大事なことです。徳洲会グループの医療技術の向上、ブランド力の強化、優秀な医師の獲得が望まれます。

また、今秋に神奈川県で「第2回徳洲会国際心臓血管セミナーin葉山」を開催します。国内で最多の循環器治療、心臓血管手術を行っている徳洲会が、名実共に日本のトップランナーになり、優秀な医師を輩出していくのを楽しみにしています。

このように徳洲会が投資する多様なプロジェクトによって、徳洲会内外、さらには国際交流を活発化させ、独自に若い職員の教育、優秀な職員の育成・リクルートを行い、徳洲会グループ全体の医療レベルの質的・人的な充実を図ってまいります。

皆で頑張りましょう。

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