徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

医療法人徳洲会 常務理事
鹿児島徳洲会病院 総長
藤田 安彦(ふじたやすひこ)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

藤田 安彦(ふじたやすひこ)

医療法人徳洲会 常務理事 鹿児島徳洲会病院 総長

2022年(令和4年)11月21日 月曜日 徳洲新聞 NO.1365

米国メイヨークリニックと比肩する
“新・徳洲会”生み出す潜在力発揮へ
多様性や互助精神の継承・発展が肝要

徳洲会に入職し17年が経過しました。初任地の東京西徳洲会病院で最初に驚愕したことは8時会、朝礼、医局会でした。各部署の責任者が一堂に会し、前日の業務報告、連絡事項などを共有する場を設けていたことです。徳洲会の創設者、徳田虎雄・名誉理事長に1978年夏にお会いする機会があり、エネルギッシュで超人的な行動力があり、傍にいると押し潰されるかもしれないという威圧感を感じ、近寄らないほうが無難と考えたことを鮮明に覚えています。

薄い粥をすすってでも 子どもに学ばせる風土

私も名誉理事長と同じく鹿児島県の離島、徳之島が故郷です。島の言葉にヤンキチシキバンがあります。ヤンは家、キチは天井の梁、シキはひき臼のヒキ、バンはご飯。米をひいて、つくったお粥が水のように薄いから天井裏の梁が映ることを言います。我々の親世代は、そういうものをすすってでも子どもに学問を受けさせようという風土がありました。多くの方々が貧しい生活をし、歴史的に琉球支配、薩摩支配、米軍支配を受けた経緯から、互いに助け合う文化があります。ですから、名誉理事長が築いた徳洲会には自由な精神、互いに助け合う文化が芽生え、息づいたのだと思います。今後も離島・へき地医療を充実させ、利他、弱者を助ける精神を継承、発展させることが肝要です。

最近、日本で梅毒の増加が話題になっています。医療が進んでいる我が国でも、感染症を根絶できていない状況を反映していると思われます。抗生剤が誕生し、感染症も克服できると考えられた時代がありましたが、世界中が薬剤耐性菌や新たなウイルスなどの出現に苦しんでいます。現在では新型コロナ感染症が、我々の生活に大きな脅威を与えています。11月1日現在、国内の累計感染者数2236万872人、死亡数4万6711人。WHO(世界保健機関)によると、10月25日時点で世界では累計感染者数6億2555万3781人、死亡数656万4233人です。第1波の時には見えない敵だったため、皆が恐怖心をもちました。今はメディアの取り上げ方も様変わりし、社会生活のうえでも日常を取り戻しつつあります。最近また増加傾向にあり、楽観はできませんが、人類の英知で克服することを期待しています。冬は必ず春になるとの言葉を信じて!

日本の医療界はもとより 臨床研究界のリーダーに

私も携わっている鹿児島県の奄美群島の栄養と長寿との関係を解き明かす研究に大きな興味を抱いている方が多く、高齢者施設での栄養とフレイル(虚弱)、サルコペニア(筋力低下)との関連性などの研究に関心がある研究者もおられます。

残念ながら二流国になってしまった日本の再生を担うことができるのは、その絶大な臨床能力から見て、医療法人徳洲会(医徳)であると思います。過去 20年間の被引用トップ10論文の国別比較・順位では、日本は4位から10年前には6位に、今や12位にまで落ち込んでいます。さらに20年間の被引用論文数ではトップ20カ国中、唯一減少した国でもあります。このトップ10問題を解決するには、今後20年間を要すると見込まれ、これには医療界のリーダーが必要です。医徳は日本で最大の医療法人になりました。他の医療法人グループと比して、患者総数は圧倒的に多いことが予想され、この問題解決を担うのは徳洲会をおいて他にありません。

たとえば、徳之島徳洲会病院、喜界徳洲会病院で過去1年半に受理されたPubMed論文10本の実績を医徳全体で共有し、共同研究できれば素晴らしいと思います。

私と雨海照祥・滋慶医療科学大学教授は、次に示す提案を東上震一理事長にさせていただきました。①徳洲会病院・関連施設が利用できる共同研究センター設立、②大学との共同研究(研究デザインやビッグデータの取り扱いは徳洲会の責任者が担い、データの分析は大学に依頼)、③大学との共同研究では、論文の筆頭筆者は徳洲会の医師が担うことで、徳洲会が博士論文作成のルートを提供。

今後20年計画による「新・徳洲会プロジェクト」により、米国のメイヨークリニックなどと肩を並べる医療法人“新・徳洲会”を設立できると考えます。これらが実現できるように身命を賭して努力しますので、皆様のご協力をお願いいたします。

社会を良くするために、皆で頑張りましょう。

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